これまでのあらすじ
『病迷悪夢』
__in 会議室
「却説、数人には先刻自己紹介をさせたが………ラン、もう一度自己紹介お願い」
「………染野 婪、新副隊長。言っとくが、男だからな!?女ゆーた奴は殴るかんな!?」
「「「………(……どう見ても女にしか見えねぇよ)」」」
口調と性格だけ抜かせば、女の子
片手で頭を抱えて溜息を吐くメア
「………ハァ。…彼は黒属性の神力使い。神の力、で神力だ」
「神の力?」
「私がよく使う憑依系の中にある技、の神限定だけどね。私は他にも妖とかも憑依できるけどさ。
ほら、この前拳にやったヘファイストスは炎。つまり、ヘファイストスの神力であれば、炎の力が使える、とか」
取り敢えず、神の力を取り込む能力なのである
死霊秘宝の憑依と同等である
然し、其の儘取り込むので、死霊秘宝を使用するときより体の負担が大きいのが難点
「………と、まあ大雑把な説明をして、次に入ろう。此れから更に紹介したい奴等がいる。先刻、拳と誠に言った、『ドリームレジスタンス』のメンバーだ。もう入っていいよ」
「「「??」」」
会議室の自動扉が開く
と、扉が開いた瞬間に、メアに飛びつく小さな影が一つ
その後からは歩いて入って来る影が九つ
「あーるじーー!!!」
「「「!!?」」」
凄い勢いで飛び込んで来るのは、魔法少女っぽい衣装をした小さな女の子
それを受け止め、上に持ち、抱きかかえる
「はいはいストップ、クレル。あっ、其処で立ち止まってないでさっさと入って来て」
ずらっと並ぶ九人と、抱きかかえられている一人
「じゃあ、自己紹介お願いね。……私の居る方からで」
「んじゃ、あたしからかな!」
メアの腕に居る小さな少女がはいはーい!と右手を高く上げる
「あたし、クレル!クレル・ディール!小っちゃいって言ったら殺すからね♪黒属性の力の能力!宜しく!!」
「因みにクレルはこう見えてトンでもない怪力だから、殺すって言う言葉は冗談じゃないって思っといた方が良い。人の頭蓋骨は普通に握り潰せるから。
……力の能力は、ランの能力・神力を含めた、霊力、魔力、妖力や、霊気だのと言った『気』等、全てを扱える能力ね」
「知ってる?全ての物事には見えない『回路』があるんだよ!あたしは其れを構築したり、解いたりするのが得意なんだ~!」
「解く=物事を根本から消す、ね?」
つまり色々と普通にチート
「此れね、主人の入れ知恵なの!だけどそのモノに触れなきゃ出来ないんだよね~。てな訳で、宜しく!」
「「「よ、宜しく……(主人の入れ知恵………)」」」
____主人て、言ってるのはメアだよな……?____
次
胴着に、腰に刀を携えた、隻眼の青年である
「一刀 斬鉄と申す。緑属性の、能力は斬撃。……主殿の命で、此のレジスタンスの頭を務める事になったのでござる」
「能力の斬撃は………彼自身が刀、全身が刃だと思えば早い。手刀は巨木を真っ二つにして、蹴りは岩盤をも切り刻む。それに加えて、斬撃も飛ばせる。更に相手が彼を斬っても、能力で無効化される」
「えっ」
小さく声を漏らす刀子
「だけど、打撃には弱い。あと、全身が刃とか言ったけど、別に彼自身が鉄ってわ…………否、これ以上はやめておこう」
「そうしてくれると助かります。………では、宜しく頼むのでござる」
はい、次
目を閉じた白い仮面を付け、黒いシルクハットにタキシード………所謂紳士な青年(?)である
「………えっと、彼自身、先ず言葉を発さないから、私から。災 錬斗、黒属性の、衝撃の能力の持ち主。副リーダー、ってところだ」
メアが代弁する
「衝撃の能力、は自信に伝わる衝撃を消したり、あとは手を叩いたりして出て来る小さな衝撃波とかを操って強化し、広範囲攻撃をしたり………。それと、衝撃を一点に集中して凝縮させたモノを、銃弾みたいに放ったりする。当たって運が悪ければ、骨が砕けるかもね」
此処まで言ったところで、錬斗が深々とお辞儀をする、メアに
「………相変わらず、深いお辞儀で。まあ、宜しく、と」
次
橙色の髪に、鼻に絆創膏。ゴーグルに指抜きグローブを付けていて、一見して見ると発明家のように見えるが、水色のタンクトップとショートパンツでよく分からなくなっている(見た目)幼女
「はーい!ボク、泉野 炸破です!!」
「「「煩ッ!?」」」
彼女は見た目変わらず、天真爛漫
そして、声がめちゃくちゃ大きい
十二騎士は全員耳を塞ぐ
「……………」サラサラ
錬斗が何か、紙にサラサラと書いている
それを炸破に見せる
「……んぇ?」
「『もう少し低ボリュームで』」
「………本当に、此処割と狭い空間だから、もう少し小さい声で」
錬斗とメアで声量を下げるように促す
「んにゅー、分かったよ。えっと、赤属性の能力は爆発!」
「……此処からの説明は私から言う、一寸、本当に、煩いから、皆の耳が瞑れないようにしないと。能力は、其の儘。それに、威力や爆発による閃光や範囲、其れ等の強弱変化もできる。……その気になれば、此処等一体は更地になるよ。
……あと、彼女こう見えて発明家だから、頭脳明晰。
彼女の力は凄まじい、歩くだけで小さい爆破が起こって、衝撃波で硝子とか割れたりする。錬斗は彼女のブレーキ役でもある」
炸破による爆破
その衝撃を抑えるのが、錬斗の役目である
「うん!ボク、歩く耽美に周りがドーン!ってなっちゃうんだ!錬斗居ないと、本当に不便で……。えっと、宜しく!!」
キーン____!!
「………個性強過ぎるだろ」
耳を塞ぎながら呟く拳
残念、十二騎士も個性は強いのだよ
次
上は紺色のやや裾が長い甚平、下はズボンという、歪な和洋衣装。腰に刀を携えている
青い目がよく映える、顔立ちの整った青年………否、少年
「………雪風 冷。青属性の氷能力だ」
「氷……って、私と同じ?」
悠が自分自身を指差して言う
「……ん、正確にはその強化版かな。もっと言えば、銃菜の水能力や、小夏の霧能力と言ったのも含める。分かりやすく言うと、状態変化系能力。固体、液体、気体を自在に変化させる能力で、水でなくても他のモノだって出来る。でも、基本は氷能力」
「…ま、そんなところだ」
「……………他に言うことは無いの?」
「無い」
キッパリと言う冷
「………………………夢世界でも変わらないのか」
次
「………じゃあ、次は二人同時に自己紹介してもらおうか」
二人の男女
同い年くらいで、顔もやや似ている
だが、衣装は白黒と、真逆である
「………積野 ウゾ」
「積野 ムゾです」
「彼等は14歳の双子姉弟。ウゾが姉、ムゾが弟ね」
「……私の能力は、黒属性の有罪」
「僕は白属性の無罪です。ウゾの有罪は、触れた相手の犯した罪の数だけ、相手にダメージを与えます。軽い罪……例えば、虫を殺したり、悪口を言ったりするだけでも、其れはカウントされます。
反対に、僕の無罪は、触れた相手が罪を犯してしまうまでの間、その人を無敵にします。但し、軽い罪を犯した場合、其れは解除されます」
白黒、有罪無罪をハッキリつける姉弟である
「…………ウゾは攻撃系、ムゾはサポート系、って事か?」
「そんなところですね」
棘葉の問うた事に、ニコリと微笑んで返すムゾ
次
金髪碧眼、現実では珍しい組み合わせの女性
金髪は、外側に小さく跳ねている
「ロール=P=アルデンテ、宜しくね」
「彼女は夢の住人、格闘術が得意な女神族。芸術の町・ナポリーナから来た新人だね」
「夢の住人故に能力は持ち合わせていないけど、其れでも格闘術は悪夢の住人に勝るわ」
「期待の星、ってね?」
次
………何か、とても不愛想な少年
「………ほら、ナリア。自己紹介」
「………………絃入 齊亜、手前等と馴れ合うつもりはねぇ」
キッ、と十二騎士達を睨みつける
「ンだと!?」
ガタッ、と不意に立ち上がる拳
……少し、怒りに満ちている
「落ち着いて、拳。………ナリアは、俗に言う一匹狼なんだよ。属性は黄色、能力は稲妻。………まあ言うなら、雷の強化版かな」
「………帰っていいか?」
「駄目」
すると、下を向いて何かブツブツと呟き始める
その光景に、溜息を吐くメア
「………なんなら、来い、ナリア」
「……………」
スタスタと近寄る齊亜
スッ、と彼の頭上にメアの手が来る
殴るか?
と思ったら……
「………!!」
「……少しは落ち着きなさいって」
頭を撫でる
………………因みに言うと、メアの方が数㎝ほど身長が低い
「………………はい」
メアにだけ、忠実な模様
次
此方もまた、金髪碧眼。セミロングのボブヘアーという、ふんわりした髪が、金髪を輝かしさを引き立たせる、小さな少女
小さな身体に見合わない、大きなリュックを背負って、腕にクマの可愛らしいぬいぐるみをギュッ、と抱えている
視線が彼女に向けられるや否や、ぴょんっ!と身を震わせて飛び、タタタッと何処かへ行ってしまう
「………………ククロ?」
「……お姉ちゃん……………」
向かった先はメアの後ろ
服の袖をギュッと握っている
「………………もう、仕様が無い。クレル、降りてくれないかな?……クレル?」
スヤァと、寝顔を見せているクレル
寝ていたのか
「んぇ?………あ、あるじ……おはよー。
んぇ、降りろって?……むー………………分かったよー。っしょっと!ククロちゃん、頑張って~」
降ろされる
ククロ、という子に笑顔で手をひらひらと振る
メアは、そのククロと高さを合わせる為にしゃがむ
「………ほら、ククロ、頑張って。名前を告げるだけでもいいから、ね?」
「……う、うん。…………く、ククロ・セアトロ、です………ぅぅ」
恥ずかしさなのか何なのか、名前を小さく言った直後に、ギュッと、メアに抱き着く
さわさわと、その頭を撫でる
「はい、よくできました。……改めて、ククロ・セアトロ。………………言っておくけど、この子男だからね?」
「「「!!!!!?」」」
十二騎士、一同吃驚
だって、どう見ても女の子にしか見えない
気の弱い幼女にしか見えない
然し、男の子である。男の娘である
「白属性の、人形使い。人形に命を吹き込んで、操る非常に珍しい能力の持ち主。……然し、命を吹き込む対象は、人形だけじゃなく、モノも可能。命の無いものであれば、無制限に命を吹き込め、操れる、謂わば物体操作能力でもある。
……命を吹き込まれた人形には、私達みたいに特殊能力が付けられ、更に一定の技に対する耐性も付与される。…………強大で珍しい能力故に、自ら殻に閉じ籠った子。………基本的に、私かクレルくらいにしか話さないんだよね。………あまり近づいて、脅かさないように、ね。
却説、此れで全員かな」「遅れてすいませんッ!!」
レジスタンスのメンバーは、ククロが最後で全員である
然し其処に、一人の少女が入って来る
焦げ茶色の髪に、青いリボンカチューシャ
青い大きな瞳が映える、美少女
「………嗚呼、一人忘れてたわ。……何処行ってたの?」
「迷ってました、姐さん!!」
「ええ………」
呆れるしかない
「…えっ、あれっ、栞さん!?」
「あっ、先刻の子!?」
そう声を上げたのは、意外や意外、誠と拳である
「?あっ、マコタン!大きくなったねぇ~」
「「「!!?」」」
栞と呼ばれた少女は、誠を見てそう言う
「……あれ、誠、知り合い?」
「あっ、はい!あの、僕と現お姉ちゃんの再従姉妹なんです」
「………あら、其れは私が知らない事実で。吃驚」
「そりゃあ………、つい最近夢世界に入ったばかりですからねぇ?」
1年前=つい最近
「…あっ、あと君………先刻私を助けてくれた人!……先刻は、有難うね!」
「え?お、おお、……うん」
ニッコリと拳に微笑む栞
照れ臭そうに返す
「………取りあえず、感動の再開は置いといて、自己紹介お願い」
「あっ、はい、姐さん!では改めまして、音無 栞です!青黒、複合属性の能力は歌、宜しく!!」
「……こんなお転婆少女だが、こう見えて『旋律の歌姫』と言われるほど、巷では有名なギルドメンバーだ。………………大抵の人は、彼女の本当の素性を知らない。可憐だのなんだの思っているようだけど、大体此の性格からして、見た途端に何かが崩れ落ちる」
「何かが、って!」
あははは、と肩を震わせて笑う炸破
「む、酷いよ炸破ちゃん!
………えと、十二騎士でも、レジスタンスメンバーでもないけど、姐さんから指名を受けたので、皆さん達の戦いや行動に付き添わせていただくので、どうぞ宜しく!」
十二騎士、レジスタンスに+αで合計25人
此れは此れは、また大人数になったもので、ねぇ?
「却説、数人には先刻自己紹介をさせたが………ラン、もう一度自己紹介お願い」
「………染野 婪、新副隊長。言っとくが、男だからな!?女ゆーた奴は殴るかんな!?」
「「「………(……どう見ても女にしか見えねぇよ)」」」
口調と性格だけ抜かせば、女の子
片手で頭を抱えて溜息を吐くメア
「………ハァ。…彼は黒属性の神力使い。神の力、で神力だ」
「神の力?」
「私がよく使う憑依系の中にある技、の神限定だけどね。私は他にも妖とかも憑依できるけどさ。
ほら、この前拳にやったヘファイストスは炎。つまり、ヘファイストスの神力であれば、炎の力が使える、とか」
取り敢えず、神の力を取り込む能力なのである
死霊秘宝の憑依と同等である
然し、其の儘取り込むので、死霊秘宝を使用するときより体の負担が大きいのが難点
「………と、まあ大雑把な説明をして、次に入ろう。此れから更に紹介したい奴等がいる。先刻、拳と誠に言った、『ドリームレジスタンス』のメンバーだ。もう入っていいよ」
「「「??」」」
会議室の自動扉が開く
と、扉が開いた瞬間に、メアに飛びつく小さな影が一つ
その後からは歩いて入って来る影が九つ
「あーるじーー!!!」
「「「!!?」」」
凄い勢いで飛び込んで来るのは、魔法少女っぽい衣装をした小さな女の子
それを受け止め、上に持ち、抱きかかえる
「はいはいストップ、クレル。あっ、其処で立ち止まってないでさっさと入って来て」
ずらっと並ぶ九人と、抱きかかえられている一人
「じゃあ、自己紹介お願いね。……私の居る方からで」
「んじゃ、あたしからかな!」
メアの腕に居る小さな少女がはいはーい!と右手を高く上げる
「あたし、クレル!クレル・ディール!小っちゃいって言ったら殺すからね♪黒属性の力の能力!宜しく!!」
「因みにクレルはこう見えてトンでもない怪力だから、殺すって言う言葉は冗談じゃないって思っといた方が良い。人の頭蓋骨は普通に握り潰せるから。
……力の能力は、ランの能力・神力を含めた、霊力、魔力、妖力や、霊気だのと言った『気』等、全てを扱える能力ね」
「知ってる?全ての物事には見えない『回路』があるんだよ!あたしは其れを構築したり、解いたりするのが得意なんだ~!」
「解く=物事を根本から消す、ね?」
つまり色々と普通にチート
「此れね、主人の入れ知恵なの!だけどそのモノに触れなきゃ出来ないんだよね~。てな訳で、宜しく!」
「「「よ、宜しく……(主人の入れ知恵………)」」」
____主人て、言ってるのはメアだよな……?____
次
胴着に、腰に刀を携えた、隻眼の青年である
「一刀 斬鉄と申す。緑属性の、能力は斬撃。……主殿の命で、此のレジスタンスの頭を務める事になったのでござる」
「能力の斬撃は………彼自身が刀、全身が刃だと思えば早い。手刀は巨木を真っ二つにして、蹴りは岩盤をも切り刻む。それに加えて、斬撃も飛ばせる。更に相手が彼を斬っても、能力で無効化される」
「えっ」
小さく声を漏らす刀子
「だけど、打撃には弱い。あと、全身が刃とか言ったけど、別に彼自身が鉄ってわ…………否、これ以上はやめておこう」
「そうしてくれると助かります。………では、宜しく頼むのでござる」
はい、次
目を閉じた白い仮面を付け、黒いシルクハットにタキシード………所謂紳士な青年(?)である
「………えっと、彼自身、先ず言葉を発さないから、私から。災 錬斗、黒属性の、衝撃の能力の持ち主。副リーダー、ってところだ」
メアが代弁する
「衝撃の能力、は自信に伝わる衝撃を消したり、あとは手を叩いたりして出て来る小さな衝撃波とかを操って強化し、広範囲攻撃をしたり………。それと、衝撃を一点に集中して凝縮させたモノを、銃弾みたいに放ったりする。当たって運が悪ければ、骨が砕けるかもね」
此処まで言ったところで、錬斗が深々とお辞儀をする、メアに
「………相変わらず、深いお辞儀で。まあ、宜しく、と」
次
橙色の髪に、鼻に絆創膏。ゴーグルに指抜きグローブを付けていて、一見して見ると発明家のように見えるが、水色のタンクトップとショートパンツでよく分からなくなっている(見た目)幼女
「はーい!ボク、泉野 炸破です!!」
「「「煩ッ!?」」」
彼女は見た目変わらず、天真爛漫
そして、声がめちゃくちゃ大きい
十二騎士は全員耳を塞ぐ
「……………」サラサラ
錬斗が何か、紙にサラサラと書いている
それを炸破に見せる
「……んぇ?」
「『もう少し低ボリュームで』」
「………本当に、此処割と狭い空間だから、もう少し小さい声で」
錬斗とメアで声量を下げるように促す
「んにゅー、分かったよ。えっと、赤属性の能力は爆発!」
「……此処からの説明は私から言う、一寸、本当に、煩いから、皆の耳が瞑れないようにしないと。能力は、其の儘。それに、威力や爆発による閃光や範囲、其れ等の強弱変化もできる。……その気になれば、此処等一体は更地になるよ。
……あと、彼女こう見えて発明家だから、頭脳明晰。
彼女の力は凄まじい、歩くだけで小さい爆破が起こって、衝撃波で硝子とか割れたりする。錬斗は彼女のブレーキ役でもある」
炸破による爆破
その衝撃を抑えるのが、錬斗の役目である
「うん!ボク、歩く耽美に周りがドーン!ってなっちゃうんだ!錬斗居ないと、本当に不便で……。えっと、宜しく!!」
キーン____!!
「………個性強過ぎるだろ」
耳を塞ぎながら呟く拳
残念、十二騎士も個性は強いのだよ
次
上は紺色のやや裾が長い甚平、下はズボンという、歪な和洋衣装。腰に刀を携えている
青い目がよく映える、顔立ちの整った青年………否、少年
「………雪風 冷。青属性の氷能力だ」
「氷……って、私と同じ?」
悠が自分自身を指差して言う
「……ん、正確にはその強化版かな。もっと言えば、銃菜の水能力や、小夏の霧能力と言ったのも含める。分かりやすく言うと、状態変化系能力。固体、液体、気体を自在に変化させる能力で、水でなくても他のモノだって出来る。でも、基本は氷能力」
「…ま、そんなところだ」
「……………他に言うことは無いの?」
「無い」
キッパリと言う冷
「………………………夢世界でも変わらないのか」
次
「………じゃあ、次は二人同時に自己紹介してもらおうか」
二人の男女
同い年くらいで、顔もやや似ている
だが、衣装は白黒と、真逆である
「………積野 ウゾ」
「積野 ムゾです」
「彼等は14歳の双子姉弟。ウゾが姉、ムゾが弟ね」
「……私の能力は、黒属性の有罪」
「僕は白属性の無罪です。ウゾの有罪は、触れた相手の犯した罪の数だけ、相手にダメージを与えます。軽い罪……例えば、虫を殺したり、悪口を言ったりするだけでも、其れはカウントされます。
反対に、僕の無罪は、触れた相手が罪を犯してしまうまでの間、その人を無敵にします。但し、軽い罪を犯した場合、其れは解除されます」
白黒、有罪無罪をハッキリつける姉弟である
「…………ウゾは攻撃系、ムゾはサポート系、って事か?」
「そんなところですね」
棘葉の問うた事に、ニコリと微笑んで返すムゾ
次
金髪碧眼、現実では珍しい組み合わせの女性
金髪は、外側に小さく跳ねている
「ロール=P=アルデンテ、宜しくね」
「彼女は夢の住人、格闘術が得意な女神族。芸術の町・ナポリーナから来た新人だね」
「夢の住人故に能力は持ち合わせていないけど、其れでも格闘術は悪夢の住人に勝るわ」
「期待の星、ってね?」
次
………何か、とても不愛想な少年
「………ほら、ナリア。自己紹介」
「………………絃入 齊亜、手前等と馴れ合うつもりはねぇ」
キッ、と十二騎士達を睨みつける
「ンだと!?」
ガタッ、と不意に立ち上がる拳
……少し、怒りに満ちている
「落ち着いて、拳。………ナリアは、俗に言う一匹狼なんだよ。属性は黄色、能力は稲妻。………まあ言うなら、雷の強化版かな」
「………帰っていいか?」
「駄目」
すると、下を向いて何かブツブツと呟き始める
その光景に、溜息を吐くメア
「………なんなら、来い、ナリア」
「……………」
スタスタと近寄る齊亜
スッ、と彼の頭上にメアの手が来る
殴るか?
と思ったら……
「………!!」
「……少しは落ち着きなさいって」
頭を撫でる
………………因みに言うと、メアの方が数㎝ほど身長が低い
「………………はい」
メアにだけ、忠実な模様
次
此方もまた、金髪碧眼。セミロングのボブヘアーという、ふんわりした髪が、金髪を輝かしさを引き立たせる、小さな少女
小さな身体に見合わない、大きなリュックを背負って、腕にクマの可愛らしいぬいぐるみをギュッ、と抱えている
視線が彼女に向けられるや否や、ぴょんっ!と身を震わせて飛び、タタタッと何処かへ行ってしまう
「………………ククロ?」
「……お姉ちゃん……………」
向かった先はメアの後ろ
服の袖をギュッと握っている
「………………もう、仕様が無い。クレル、降りてくれないかな?……クレル?」
スヤァと、寝顔を見せているクレル
寝ていたのか
「んぇ?………あ、あるじ……おはよー。
んぇ、降りろって?……むー………………分かったよー。っしょっと!ククロちゃん、頑張って~」
降ろされる
ククロ、という子に笑顔で手をひらひらと振る
メアは、そのククロと高さを合わせる為にしゃがむ
「………ほら、ククロ、頑張って。名前を告げるだけでもいいから、ね?」
「……う、うん。…………く、ククロ・セアトロ、です………ぅぅ」
恥ずかしさなのか何なのか、名前を小さく言った直後に、ギュッと、メアに抱き着く
さわさわと、その頭を撫でる
「はい、よくできました。……改めて、ククロ・セアトロ。………………言っておくけど、この子男だからね?」
「「「!!!!!?」」」
十二騎士、一同吃驚
だって、どう見ても女の子にしか見えない
気の弱い幼女にしか見えない
然し、男の子である。男の娘である
「白属性の、人形使い。人形に命を吹き込んで、操る非常に珍しい能力の持ち主。……然し、命を吹き込む対象は、人形だけじゃなく、モノも可能。命の無いものであれば、無制限に命を吹き込め、操れる、謂わば物体操作能力でもある。
……命を吹き込まれた人形には、私達みたいに特殊能力が付けられ、更に一定の技に対する耐性も付与される。…………強大で珍しい能力故に、自ら殻に閉じ籠った子。………基本的に、私かクレルくらいにしか話さないんだよね。………あまり近づいて、脅かさないように、ね。
却説、此れで全員かな」「遅れてすいませんッ!!」
レジスタンスのメンバーは、ククロが最後で全員である
然し其処に、一人の少女が入って来る
焦げ茶色の髪に、青いリボンカチューシャ
青い大きな瞳が映える、美少女
「………嗚呼、一人忘れてたわ。……何処行ってたの?」
「迷ってました、姐さん!!」
「ええ………」
呆れるしかない
「…えっ、あれっ、栞さん!?」
「あっ、先刻の子!?」
そう声を上げたのは、意外や意外、誠と拳である
「?あっ、マコタン!大きくなったねぇ~」
「「「!!?」」」
栞と呼ばれた少女は、誠を見てそう言う
「……あれ、誠、知り合い?」
「あっ、はい!あの、僕と現お姉ちゃんの再従姉妹なんです」
「………あら、其れは私が知らない事実で。吃驚」
「そりゃあ………、つい最近夢世界に入ったばかりですからねぇ?」
1年前=つい最近
「…あっ、あと君………先刻私を助けてくれた人!……先刻は、有難うね!」
「え?お、おお、……うん」
ニッコリと拳に微笑む栞
照れ臭そうに返す
「………取りあえず、感動の再開は置いといて、自己紹介お願い」
「あっ、はい、姐さん!では改めまして、音無 栞です!青黒、複合属性の能力は歌、宜しく!!」
「……こんなお転婆少女だが、こう見えて『旋律の歌姫』と言われるほど、巷では有名なギルドメンバーだ。………………大抵の人は、彼女の本当の素性を知らない。可憐だのなんだの思っているようだけど、大体此の性格からして、見た途端に何かが崩れ落ちる」
「何かが、って!」
あははは、と肩を震わせて笑う炸破
「む、酷いよ炸破ちゃん!
………えと、十二騎士でも、レジスタンスメンバーでもないけど、姐さんから指名を受けたので、皆さん達の戦いや行動に付き添わせていただくので、どうぞ宜しく!」
十二騎士、レジスタンスに+αで合計25人
此れは此れは、また大人数になったもので、ねぇ?
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筆者:Kd 読者:287 評価:0 分岐:1
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このストーリーの評価
Kd #0 - 17.09.19
すごく面白い☆
凄い豪華メンツ…!!