生物―理系標準問題集 (駿台受験シリーズ) の感想

197 人が閲覧しました

　最強講義のレビューにもありましたが、新課程に対する認識が
どうも甘いような気がします。

　新装版ですが、三訂版と全く同じ内容で、改訂版から三訂版に
なる時に大きく改訂されたのに比べると、ちょっと首を捻りたく
なる対応です。

　良問といえば良問です。解説も非常に秀逸。
　しかし、例えば新課程用のリードライト、文英堂の必修ノートを
全部書き込んで、この問題集をやってみると、そのずれは明白です。
　驚くべきずれです。

　確かに、コンセプトは良好で、最小限の問題数で、最大限の範囲を
カバーする。そのために選ばれた良問。
　その通りなのですが、大森先生は、新課程版の対応は今行うべきでは
ないと判断されたのでしょうかねえ。

　基礎問題精講は、少し問題を改訂しており、様子見としても、ちょっと
対策を講じられていますが、この本に関しては皆無。
　そもそも、今回の生物の内容改訂は、明らかに無理な改訂であり、生物
という分野の性格上、もっと緩やかに、細かく改訂していくべきところを
大刷新してしまったことによるのですが、この混乱はどうなるのでしょうか。

　大森先生の態度としては、旧課程、新課程にかかわらず、この範囲の良問
をやりこみなさいってことでしょうか。

　浪人のかた、一度リードライトを全部書き込んでみて、問題をやってみて
下さい。上の記載の意味が分かります。ヤマを張るにも便利です。
　80点。いい本であることは間違いありません。