「イスラム国」の正体 なぜ、空爆が効かないのか Wedgeセレクション No.37 の感想

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参照データ

タイトル「イスラム国」の正体 なぜ、空爆が効かないのか Wedgeセレクション No.37
発売日2014-10-31
製作者池内 恵
販売元株式会社ウェッジ
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

本書に限ったことではありませんが、購入前にぜひ「紙の本の長さ」を確認してみてください。
電子書籍を買う際の習慣にしておきましょう。紙の本ではありえない短さのものが多々ありますので。
本書だと「23 ページ」とあります。雑誌の切り抜きだけあって、あっという間に読み終わります。記事が3本です。
書店には230ページで2000円程度の単行本も普通にありますので、本書の価格が適正かどうかは人それぞれでしょうが、とにかく短いです。
ただし内容については基礎的事柄が的確に綴られていると思います。
「組織なき組織」の恐ろしさ、その成立過程、そして解決の困難さが、分かりやすく短時間で理解できます。
さらに詳しく知りたい方には、1本目の記事を書かれた池内恵氏による新書『イスラーム国の衝撃 』(文春新書)を推薦しておきます。Kindle版もありますよ。

本書はこのページの上の「商品の説明」にある通り、「『イスラム国』……誕生した背景、集結する人材、その目指すところなど」を趣旨とする論考3本からなり、「イスラム国」の成立経緯、組織の本質、拡大の要因、「米国を中心に空爆が行われている」現状など、後手の対応と組織態様の予断など批判的に論じつつ諸国のあるべき対処を探るものと言えよう。3本の論考は各趣旨は異なるものの、概ね周辺国を含めた欧米諸国などの「イスラム国」に対する予断と対応の遅れの批判的視点に立っているが、現状からすればある意味で結果論である。殊にイラク問題後のアメリカの撤退、「アラブの春」などの中東の変革、イスラム諸国への欧米の軍事介入の反発、シーア派とスンニ派の複雑な宗派間対立と連関など、言うほどに容易く解決できるものではないということも斟酌すべきであろう。かかる点に些少ながら注目しているのは、「世界80カ国から集まる戦闘員 『イスラム国』は空爆国が育てた」と題する高岡氏論考である。右論考は、「イスラム国」の成立・拡大過程をイラクからシリア紛争への介入において分析的に論じつつ、「アラブの春」以降の中東諸国との複雑な利害関係、支援事情等に言及している。著者は「『イスラム国』のための資源の調達が、各国の不作為の下で拡大」としつつも、「焦点となる諸国はトルコ、湾岸諸国、チュニジア、リビアなどであり、ここに、シリア、イラン、イラクなど上記の諸国と利害が対立する国々といかに連携するか、という難題」と、中東諸国の複雑な利害関係と対策の難しさを指摘しているのは見逃せない。

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