安全保障とは何か (シリーズ 日本の安全保障 第1巻) の感想
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参照データ
タイトル | 安全保障とは何か (シリーズ 日本の安全保障 第1巻) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784000287517 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
かなり専門的な記述もあるので、政治に興味があるという程度では歯が立たない部分もあるが、
副題にある通り、論点は「日本の安全保障」に集約されている。
その結果「世界の安全保障」であれば取り上げるであろう内容は主題とはならないものの、
日本の安全保障を軸として、世界の安全保障を俯瞰する構成にもなっている。
網羅的に、浅く広くではなく、日本という特殊な政治風土を明確にしながら、今ある危機を多面的に理解することができるだろう。
第一巻は、以後七巻にわたって展開される論点の序章となると共に、本シリーズ全体を貫く基本姿勢が記されている。
複数の論者が、テーマごとに小論を載せる形式になっているが、用語や視点に大きなかい離はない。
また、読者と視点を共有すべく、安全保障論の基礎知識を丁寧に解説し、参考文献も過不足なく紹介しているので、
これから本シリーズを読み解く上での、ガイダンス的な内容にもなっている。私のような初学者にとっては、大きな助けになった。
安全保障の政治的な基礎、伝統的安全保障と非伝統的安全保障、国家の安全保障と人間の安全保障、近代からの安全保障史、
現在の安全保障政策決定過程を読むだけでも、読者の視野は広がるはずだ。
その上で、現代日本が、日常的にさらされている危機として、
1 パワーシフト-米中のはざまで変容する日本
2 ジャパンリスク-国家安全保障と歴史修正主義の台頭
3 3・11とフクシマ-天災と人災の間
4 テロリズム、大量破壊兵器、グローバル化-非伝統的安全保障問題の累積
を直視していくことになる。予定では、巻を追うごとに深く、多面的に考察していくことになるようである。
従来の課題である中国との外交、国連中心主義の功罪、沖縄の基地問題、原子力エネルギー政策等
あるべき安全保障と絡めて、どのように論が進められるのか今からとても楽しみにしている。
第一巻を読む限り、思想的な偏りは極力排除しようとする編者の強い意図が感じられ、
副題にある通り、論点は「日本の安全保障」に集約されている。
その結果「世界の安全保障」であれば取り上げるであろう内容は主題とはならないものの、
日本の安全保障を軸として、世界の安全保障を俯瞰する構成にもなっている。
網羅的に、浅く広くではなく、日本という特殊な政治風土を明確にしながら、今ある危機を多面的に理解することができるだろう。
第一巻は、以後七巻にわたって展開される論点の序章となると共に、本シリーズ全体を貫く基本姿勢が記されている。
複数の論者が、テーマごとに小論を載せる形式になっているが、用語や視点に大きなかい離はない。
また、読者と視点を共有すべく、安全保障論の基礎知識を丁寧に解説し、参考文献も過不足なく紹介しているので、
これから本シリーズを読み解く上での、ガイダンス的な内容にもなっている。私のような初学者にとっては、大きな助けになった。
安全保障の政治的な基礎、伝統的安全保障と非伝統的安全保障、国家の安全保障と人間の安全保障、近代からの安全保障史、
現在の安全保障政策決定過程を読むだけでも、読者の視野は広がるはずだ。
その上で、現代日本が、日常的にさらされている危機として、
1 パワーシフト-米中のはざまで変容する日本
2 ジャパンリスク-国家安全保障と歴史修正主義の台頭
3 3・11とフクシマ-天災と人災の間
4 テロリズム、大量破壊兵器、グローバル化-非伝統的安全保障問題の累積
を直視していくことになる。予定では、巻を追うごとに深く、多面的に考察していくことになるようである。
従来の課題である中国との外交、国連中心主義の功罪、沖縄の基地問題、原子力エネルギー政策等
あるべき安全保障と絡めて、どのように論が進められるのか今からとても楽しみにしている。
第一巻を読む限り、思想的な偏りは極力排除しようとする編者の強い意図が感じられ、