クリミア戦争（下） の感想

単なる戦史、政治史にとどまらない貴重な視点にあふれています。

クリミア戦争とくればナイチンゲールを想起する人は多いでしょうが、
その意義がなんであったのかを豊富な資料、多様な角度から描いています。

また、この戦争が海底ケーブル、ジャーナリズムを大きなエンジンとして
遂行された戦争であったことを知らない人がいるかもしれませんが、
そういったもので、戦争という物が決定的に変容してしまったことが
詳細に描かれていて、19世紀、近代を考えていくうえで大きな情報をあたえてくれます。