第一阿房列車 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 第一阿房列車 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 内田 百けん |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101356334 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 日記・書簡 » 日本文学 |
購入者の感想
内田百の随筆は栄養満点なのですが、名人芸の落語に似ています。大笑いさせられる場面でも、演じている(書いている)方は澄ました顔をしている、或いは、しかめっ面をしている。内田百の数ある随筆や小説の中でも「阿房列車」シリーズは最上質のものです。とくに弟子のヒマラヤ山系との会話が絶妙で、なんだか尻切れトンボのようなものが多く、百先生も「?」なのですが、相手はしたり顔で澄ましている。そしてその逆もあり。大体しかつめらしい理屈を(屁理屈というべきか)ならべて、普通人の意表をつく所など可笑しくて可笑しくて大好きです。関西風にいうと「ケッタイなオッサン」の頑固な屁理屈と行状記。
でも真実をついているところもあり、何より文章は絶品です。
でも真実をついているところもあり、何より文章は絶品です。