シネマの極道―映画プロデューサー一代 の感想
参照データ
タイトル | シネマの極道―映画プロデューサー一代 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 日下部 五朗 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784103332312 |
カテゴリ | ジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇 |
購入者の感想
プロデューサー日下部五朗の名前は、昔から存じ上げていた。
氏がプロデューサーを務め、大ヒットとなった「仁義なき戦い」以降、一時期、「キネマ旬報」に度々登場し、発言をされているのを読んだり、その後、「仁義なき戦い」シリーズを始め、東映やくざ実録路線を名画座で後追い体感した際、そのクレジットに、必ずと言って良いほどに、そのお名前を確認出来たからである。
本書の存在は、小林信彦の新刊「われわれはなぜ映画館にいるのか」の芝山幹郎との対談で話題にされているのを読んで、知った。
後日、書店に行き、「シネマの極道」と名付けられた本書を見つけ、手を取り、パラパラと巻頭を読み始めて驚いた。
なにしろ、いきなり、ソフィー・マルソーとのツー・ショットから始まる。しかも、場面はなんと83年度カンヌ映画祭授賞式だ。
大東映の屋台骨を陰で支えた功労者だが、失礼ながら、何故にカンヌ(これは誉めコトバです〜笑)と思ったら、そうか、この年「猶山節考」が日本からのノミネート作品に選ばれ、南仏まで行かれていたのか。
著者が語っておられるように、この年のカンヌは、同じくノミネートされていた「戦場のメリークリスマス」の軍団が潤沢な宣伝資金をバックに闊歩し、下馬評も高く、パルムドールを獲るのは確実と思われていた。
だから、御本人がまるで期待せず出掛けていって、熱心なロビー活動もせぬまま、あれよあれよという間に製作者として栄えある授賞式の壇上に上がるまでの夢の如きサプライズな顛末は痛いほど良く分かるし、「戦メリ」関係各位の皆さまには申し訳ないけれど、読んでいて、実に可笑しい。
で、立ち読みもそこそこに購入、改めて読み始めたら、オモシロくて、オモシロくて、一気に読み終わってしまった。
これは、実に、痛快な本である。
氏がプロデューサーを務め、大ヒットとなった「仁義なき戦い」以降、一時期、「キネマ旬報」に度々登場し、発言をされているのを読んだり、その後、「仁義なき戦い」シリーズを始め、東映やくざ実録路線を名画座で後追い体感した際、そのクレジットに、必ずと言って良いほどに、そのお名前を確認出来たからである。
本書の存在は、小林信彦の新刊「われわれはなぜ映画館にいるのか」の芝山幹郎との対談で話題にされているのを読んで、知った。
後日、書店に行き、「シネマの極道」と名付けられた本書を見つけ、手を取り、パラパラと巻頭を読み始めて驚いた。
なにしろ、いきなり、ソフィー・マルソーとのツー・ショットから始まる。しかも、場面はなんと83年度カンヌ映画祭授賞式だ。
大東映の屋台骨を陰で支えた功労者だが、失礼ながら、何故にカンヌ(これは誉めコトバです〜笑)と思ったら、そうか、この年「猶山節考」が日本からのノミネート作品に選ばれ、南仏まで行かれていたのか。
著者が語っておられるように、この年のカンヌは、同じくノミネートされていた「戦場のメリークリスマス」の軍団が潤沢な宣伝資金をバックに闊歩し、下馬評も高く、パルムドールを獲るのは確実と思われていた。
だから、御本人がまるで期待せず出掛けていって、熱心なロビー活動もせぬまま、あれよあれよという間に製作者として栄えある授賞式の壇上に上がるまでの夢の如きサプライズな顛末は痛いほど良く分かるし、「戦メリ」関係各位の皆さまには申し訳ないけれど、読んでいて、実に可笑しい。
で、立ち読みもそこそこに購入、改めて読み始めたら、オモシロくて、オモシロくて、一気に読み終わってしまった。
これは、実に、痛快な本である。