優駿〈上〉 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 優駿〈上〉 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 宮本 輝 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101307060 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » ま行の著者 |
購入者の感想
最も興味を惹いたのは、登場人物が持つそれぞれの過去である。主人公は、サラブレッドのオーナーであるが、サラブレッドを持った理由は、彼の会社が経営危機に陥って資金が不足し、どうしても落さなければならない手形があった。万策尽きた時に、ふらふらと競馬場に足を踏み入れ馬券を買った。そのおかげで会社は息をつないだ。最も印象に残ったシーンである。こういう思いで競馬場に来ている人もいるだろう。
主人公の娘。牧場経営者。サラブレッドに夢を賭ける牧場の息子。それぞれの人生が、一頭のサラブレッドを中心にして紡ぎあう。
都会の競馬場で行われる競馬と競走馬を生産し育てる北海道の人たちを対比させることで情感の豊かな作品になったと思う。
競馬の好きな方にはピッタリ。但し、馬券投資妙味ではなく、「馬のいる人生」を過ごしている方向きだと思う。馬事文化賞を受賞した作品。日本で本格的に競馬の世界を描いた作品は珍しいと思う。
主人公の娘。牧場経営者。サラブレッドに夢を賭ける牧場の息子。それぞれの人生が、一頭のサラブレッドを中心にして紡ぎあう。
都会の競馬場で行われる競馬と競走馬を生産し育てる北海道の人たちを対比させることで情感の豊かな作品になったと思う。
競馬の好きな方にはピッタリ。但し、馬券投資妙味ではなく、「馬のいる人生」を過ごしている方向きだと思う。馬事文化賞を受賞した作品。日本で本格的に競馬の世界を描いた作品は珍しいと思う。