しゅがてん! -sugarfull*tempering- の感想

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雪国の童話。日常系と評されることも多いと思うのですが、『しゅがてん！』の日常は、野暮な男が普通に暮らす分には一生触れることのないであろう、とびきり少女な日常。あくまでも、日常を舞台にした特別な夢でした。

（シナリオについて）
日常を舞台にするということは、派手な出来事が起こらないだけに、読者を飽きさせずに書き続けることが、すごく難しいんじゃないかと素人ながら思います。しかし、『しゅがてん！』の日常シーンは、一切退屈になりませんでした（というか、読んでいてめっちゃ面白い）。たぶん、会話自体がとても少女的な感性で描かれていて、それを聴いていると少女の甘い香りに包まれ、つい心地よくなってしまうこと。あと、実は、日常会話の中に、次から次へと何気なく小さな謎と大きな謎が隠されていて、常に気になって先が読みたくなってしまう事、とかに秘密があるのかもしれないと思いました。

主人公の好感度がかなり高いです。おそらく10歳以上年下と思われるヒロイン達に対しても、「ありがとうございます」、「いえ、自分はそのようなことを言える立場ではありませんので」的な言葉遣い。

個別ルートは、どれも恋愛の過程が非常に丁寧に描き込まれていました。まるで自分が恋愛しているようなドキドキ感を久しぶりに味わいました。豊饒な物語背景とヒロインの個性に根を張ったHシーンの感動といったら、尋常じゃありません。しらたま先生ほどの方だからこそ出来る、一糸まとわぬ全裸ヒロインの美しさ。自分がこれまでやったエロゲの中で、最も印象に残るHCGになりました。いや～、本当に美しかったです。

（絵について）
しらたま先生の絵は、本当に可愛いです。おとぎの国のシナリオと先生のイラストがあいまって、圧倒的な少女世界が出来上がってるみたいです。やはり、しらたま先生のイラストは、こういう夢の国の物語が合うとつくづく思いました。先生が描き分ける繊細微妙な少女の表情。それが何十ものパターンで見られるなんて、最高の贅沢だと思いました。

（最後に）