〔ゲルク派版〕チベット死者の書 (Esoterica selection) の感想
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参照データ
タイトル | 〔ゲルク派版〕チベット死者の書 (Esoterica selection) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ラマ・ロサン ガンワン |
販売元 | 学習研究社 |
JANコード | 9784054004542 |
カテゴリ | 人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門 |
購入者の感想
本書p.54の「粗い25のもの」の解説で、五蘊・出発点の五智・四界・六処・五境を無理矢理に、4組25カテゴリーに分類している。六処の五根は色蘊(身体要素)であり、意根と六処の五境は識蘊(精神要素)である。受蘊(感情要素)に耳根と声境という色蘊を配し、想蘊(思考要素)に鼻根と香境という色蘊を配し、行蘊(意志要素および記憶要素)に舌根と味境という色蘊を配しているのは矛盾である。
仏教の知識が少しでもあれば、滅茶苦茶な分類であることに気づく。こうした酷い分類に比べれば、説一切有部の「五位七十五法」の方がまだ適切な分類だと思われる。
さらに、「出発点の五智」の「五智」について。
真言密教の五智は、<成所作智⇔前五識、妙観察知⇔第六意識、平等性智⇔第七末那識、大円鏡智⇔第八阿頼耶識、法界体性智⇔第九阿摩羅識>というように、全てが識蘊であり、心の解脱が重視される証拠である。
それに比べて、本書の「出発点の五智」の説明(p.54~55)は言葉から連想されるこじつけとしか思われず、仏教の教義に無知な者が適当に分類したSF伝奇小説として楽しむレベルである。
仏教の知識が少しでもあれば、滅茶苦茶な分類であることに気づく。こうした酷い分類に比べれば、説一切有部の「五位七十五法」の方がまだ適切な分類だと思われる。
さらに、「出発点の五智」の「五智」について。
真言密教の五智は、<成所作智⇔前五識、妙観察知⇔第六意識、平等性智⇔第七末那識、大円鏡智⇔第八阿頼耶識、法界体性智⇔第九阿摩羅識>というように、全てが識蘊であり、心の解脱が重視される証拠である。
それに比べて、本書の「出発点の五智」の説明(p.54~55)は言葉から連想されるこじつけとしか思われず、仏教の教義に無知な者が適当に分類したSF伝奇小説として楽しむレベルである。