シャイニング〈下〉 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトルシャイニング〈下〉 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者スティーヴン キング
販売元文藝春秋
JANコード9784167705640
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

「シャイニング」は多くのモダンホラーファンが、
モダンホラーの最高傑作だと文句なく認めるだろう。
私はキューブリックの映画も大好きだが、
原作はもっと好きだ。
この「シャイニング」は、
ホラー小説を好む読者の文字通り「必読書」だと思う。

あらためて読み直してみると、
上巻は、主人公ジャックとその家族の状況、内面が丁寧に描かれて行く。
怪異は未だおこらない。
ジャックのアルコール依存とかんしゃくがこれでもかと描かれ、
家族が袋小路に入り込んで、出口なしの状況にはまり込んで行く姿を描き込んでいる。

ジャックのかんしゃくの描写が素晴らしい。
自尊心と尊大さ、焦燥感、繊細さ、家族への愛が混在するジャックの内面が、
孤高のホテル「オーバールック」にて、
どんどん狂気へと変化しつつある様子が怖い。
何も起こっていないが事件の予感を感じさせる。

そしてご存知の下巻。
雪に閉ざされた忌まわしいホテルは怪異のジェットコースターとなる。
もし「シャイニング」を上下巻、どちらか1冊だけしか読めないとするなら、
絶対に下巻を読むべきである。
それほど下巻の恐怖の密度は高い。
ジャックがついに壊れて、ホテルに取り込まれていく様、
ハローランを襲う怪異、
ダニーがもつ超能力、
繰り返し描写される身体的な痛み、
ホテルに巣食うグロテスクな化け物、
怪異の遠因としての児童虐待など、
現在のホラー小説で繰り返されている題材、表現がてんこもりだ。

ラストシーンも後味がよく、
小説としてきちんと閉じていく。

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