のぶカンタービレ! 全盲で生まれた息子・伸行がプロのピアニストになるまで の感想

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参照データ

タイトルのぶカンタービレ! 全盲で生まれた息子・伸行がプロのピアニストになるまで
発売日販売日未定
製作者辻井 いつ子
販売元アスコム
JANコード9784776205081
カテゴリジャンル別 » ノンフィクション » アート・エンターテイメント » 音楽家・ミュージシャン評伝

購入者の感想

 私がこのピアニストを知ったのはとあるニュース番組でのことだった。それ以前にも新聞のコンサート欄で彼の名前を見聞きしてはいたが、その当時は彼のことを全く知らずにいた。
 「ハンディキャップ」との言葉を感じさせない軽やかで素直なピアノ演奏が強く印象に残り、間もなくしてから彼のデビューCDを購入することとなった。
 日本での「ハンディキャップがある」という言葉からは得てしてマイナスのイメージがつきがちだが、アメリカを始め殊にヨーロッパでは逆にプラスのイメージに理解される場合が多い。その背景として日本の社会風土では「ハンディ・障害者=普通とは異なる=社会的弱者」との認識が一般に定着してしまっていることがある。
 逆に外国では「ハンディキャップ」を一つの個性として理解する。それは一人一人の人間が持つ感性や好みと同レベルといっても過言ではない。一人一人の意見や物の考え方が異なるのは当たり前とするのはヨーロッパの社会が古くはゲルマンの大移動で形成されたように多言語・多人種で構築されてきたことに起因するのかもしれない。使う言葉が異なれば何とかしてコミュニケーションをとろうとして真剣に相手と向き合う。相手の社会生活を知ろうとすれば何とかして社会的な立場を越えようとする。そして理解し合えた時には互いにハグする。
 自らの目の前にいるのは自らと同じ人間なのだ、決して猛獣やエイリアンの類ではない。少しだけ違う文化や形を持って生活しているだけに過ぎない。
 少なくとも教育の世界で大切なことは“相手の持つ最大の魅力”を如何に引き出して伸ばすことが出来るか、だと思う。けれど残念ながら学校の先生方は忙しい。授業や学級経営よりも事務的な仕事や雑務に時間を奪われて子供に接する時間はほんの僅か、というのが現実でもある。
 この意味で教師だけでなく子供に接する全ての人、例えば親やスポーツ教室のコーチなども本来は「教育者」なのである。子供が10人いたら子供に接する人はそれぞれ10ずつの引き出しを持つことが必要となり、自らも学ぶことを求められる。なかでも子供にとっての親は最も身近にいる「オーダーメイドのコンシェルジェ」なのである。

ミーハーな気持ちで読み始めました。
読んでいく内に、ただの興味本位、というより目が見えないのによく頑張ったね、という少し上目線の感想から、自分の運命を自分で切り開いた男の話に、変わっていきました。

観客をハッピーにするためには、みずからもハッピーでなくてはなりません。
少なくても、伸行さんの場合はそうです。

ありがとう。
パワーをもらいました。

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