ウイルス・プラネット (飛鳥新社ポピュラーサイエンス) の感想
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参照データ
タイトル | ウイルス・プラネット (飛鳥新社ポピュラーサイエンス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | カール・ジンマー |
販売元 | 飛鳥新社 |
JANコード | 9784864102322 |
カテゴリ | ジャンル別 » ノンフィクション » 科学 » 医学 |
購入者の感想
著者のカール・ジンマーは、『進化』(岩波書店)や『大腸菌』(NHK出版)などの著書もある、いわずとしれたサイエンス・ライターの名手。そんな著者がウイルスにまつわる12のトピックを一般向けにやさしく紹介したのが本書である。
第1部では、ライノウイルス(風邪の正体)やインフルエンザウイルスといった古顔のウイルスについて、第2部では、われわれの体内や周辺(たとえば海のなか)に潜んでいるウイルスについて、そして第3部では、われわれ人類にとって大きな脅威となりうる、HIVやSARSウイルスなどの新顔ウイルスについて論じている。さらにエピローグでは、ミミウイルスの発見をきっかけに、「生命とは何か」という問題を再検討している。
サイエンス・ライターが書いた一般向け読み物なので、自身の研究成果を語る熱っぽさはないし、また、内容も専門家にとっては物足りないものかもしれない。ただその一方で、「ジャッカロープの伝説」話や、海のなかに存在するウイルスの数(10の30乗!)の話など、人目を惹く小ネタを随所に挟みながら、読者を飽きさせずに最後まで読ませてしまう手腕は、さすがこの人といえるだろう。
「です・ます体」で統一されたやさしい和訳も好印象。門外漢が肩の力を抜いて楽しめる1冊だと思う。
第1部では、ライノウイルス(風邪の正体)やインフルエンザウイルスといった古顔のウイルスについて、第2部では、われわれの体内や周辺(たとえば海のなか)に潜んでいるウイルスについて、そして第3部では、われわれ人類にとって大きな脅威となりうる、HIVやSARSウイルスなどの新顔ウイルスについて論じている。さらにエピローグでは、ミミウイルスの発見をきっかけに、「生命とは何か」という問題を再検討している。
サイエンス・ライターが書いた一般向け読み物なので、自身の研究成果を語る熱っぽさはないし、また、内容も専門家にとっては物足りないものかもしれない。ただその一方で、「ジャッカロープの伝説」話や、海のなかに存在するウイルスの数(10の30乗!)の話など、人目を惹く小ネタを随所に挟みながら、読者を飽きさせずに最後まで読ませてしまう手腕は、さすがこの人といえるだろう。
「です・ます体」で統一されたやさしい和訳も好印象。門外漢が肩の力を抜いて楽しめる1冊だと思う。