エイズの起源 の感想
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参照データ
タイトル | エイズの起源 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ジャック・ペパン |
販売元 | みすず書房 |
JANコード | 9784622077787 |
カテゴリ | ジャンル別 » ノンフィクション » 科学 » 医学 |
購入者の感想
30年間で約3000万人の人間を死に追いやったHIVの起源を探る本。
豊富なデータと図によって、エイズがいかに人類に大感染したかが考察されています。
データの背景には、HIVという強大な人類の敵に挑む研究者たちの並々ならぬ努力があり、素直に頭が下がります。
翻訳本ですが日本語訳がとても読みやすく、読書をすすめていくにあたってストレスをまったく感じませんでした。
科学読み物の部類に入ると思いますが、人類の営みの中にエイズウイルスが入り込んだ瞬間の物語は、まるで小説の冒頭のようです。
このウイルスは誰にとっても無関係なものではありません。
誰もが読んでおくべき一冊だと思います。
豊富なデータと図によって、エイズがいかに人類に大感染したかが考察されています。
データの背景には、HIVという強大な人類の敵に挑む研究者たちの並々ならぬ努力があり、素直に頭が下がります。
翻訳本ですが日本語訳がとても読みやすく、読書をすすめていくにあたってストレスをまったく感じませんでした。
科学読み物の部類に入ると思いますが、人類の営みの中にエイズウイルスが入り込んだ瞬間の物語は、まるで小説の冒頭のようです。
このウイルスは誰にとっても無関係なものではありません。
誰もが読んでおくべき一冊だと思います。
読みやすい文で、安心した。この本も、訳者の他の本同様、新たな発見があった。理系チックでありながら、文系チックな、本だった。
植民地時代のアフリカ、遠い国だが、そこから始まったエイズは、いま、わたしたちの周りにある。1921年に始まって、たった、数十年で世界を席巻したのだ。そこには、植民地で行われた政策や、植民地の後のアフリカの状況が反映されている。当然と言えば当然だが驚きだった。食べていくため、1980年代のナイロビの売春婦は、年間1400回もの金銭を介したセックスを行っていた。独裁政権の下にいたハイチ人は、給与と自由を求めて、アフリカへ教師や医師として渡った。その結果、HIVを西半球に持ち帰った。
訳者は、この本の舞台となったアフリカ、そしてハイチで暮らした経験がある。あとがきを読むと、さまざまな場面で、本書に出てくる場所や人とからんでいる。そんな話も面白かった。
本書の舞台となったコンゴは、今も、紛争が絶えず、史上最悪の人道的危機にあり、多くの女性がレイプの被害にあっている。早く平和が戻ることを。
植民地時代のアフリカ、遠い国だが、そこから始まったエイズは、いま、わたしたちの周りにある。1921年に始まって、たった、数十年で世界を席巻したのだ。そこには、植民地で行われた政策や、植民地の後のアフリカの状況が反映されている。当然と言えば当然だが驚きだった。食べていくため、1980年代のナイロビの売春婦は、年間1400回もの金銭を介したセックスを行っていた。独裁政権の下にいたハイチ人は、給与と自由を求めて、アフリカへ教師や医師として渡った。その結果、HIVを西半球に持ち帰った。
訳者は、この本の舞台となったアフリカ、そしてハイチで暮らした経験がある。あとがきを読むと、さまざまな場面で、本書に出てくる場所や人とからんでいる。そんな話も面白かった。
本書の舞台となったコンゴは、今も、紛争が絶えず、史上最悪の人道的危機にあり、多くの女性がレイプの被害にあっている。早く平和が戻ることを。