今すぐ使えるかんたんmini オリンパス OM-D E-M5基本&応用 撮影ガイド の感想

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　ムック版のオーナーズブックを買ったときに、インターネットから得られる情報を越えていないと思ったが、このMiniサイズのガイドブックは、そのとき感じた不満を十分に修正し望んでいたレベルになっていると感じた。まず、知りたいことがコンパクトに見やすく分類されており、メーカーのわかりにくいマニュアルと同じくらいのサイズで情報の充実度ははるかに上を行っている。第一にマニュアル的な基本をちゃんと押さえた上で、次に、OM-Dの機能と関連づけながら写真の撮り方についてのポイントも書かれている。カメラに精通したハイアマチュアの人には不要かもしれないが、初心者にはOM-Dの多すぎる機能の引き出しを確認しながら、カメラの上手な撮り方も身につけられる便利な本だと思う。ムッククラスの大型本だと、インターネットでの情報をよほど越えていないと買う意味ない気がしたが、このくらいの小さな本だと逆に必要な情報がコンパクトにまとめられて提供されていることに意味があると思う。PCの画面で文字を追っているだけでは見落としてしまう情報が、アナログの書籍からだと一覧できて非常にわかりやすい。OM-Dの小さなブームも一段落ついて、今さらムック本とこの本とどちらにしようか迷っている人はもうそうそうはいないだろうと思うが、私としてはじっくり時間をかけて今頃出てきたこの本を勧めたい。

　残念なことは、本自体が小さいために、掲載されている作例はどれも小さくて明瞭ではないことだが、これは携帯性を考えると仕方ないと思う。もし著作権上の問題とか儲けとかクリアできるのなら、技術評論社もしくは著者桃井一至氏のサイトに、同書で使った作例画像を掲載したら、とても嬉しいのだがむずかしいのかな。そうなれば、インターネット時代のアナログ書籍とデジタルデータのステキな融合になるんじゃないかと思う。