熱血!アセンブラ入門 の感想

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参照データ

タイトル熱血!アセンブラ入門
発売日販売日未定
製作者坂井 弘亮
販売元秀和システム
JANコード9784798041803
カテゴリジャンル別 » コンピュータ・IT » プログラミング » その他

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購入者の感想

本書のタイトルに問題があります。というのも「入門」というにはかなり無理があるからです。
本書の元のタイトルは「フィーリングで読むアセンブラ入門」というものだったのらしいですが、元のタイトルの方がまだマシと言えます。
出版社が初心者を騙して売るためにタイトルを変えたのでしょう。

本書が入門書と言えない理由は大きく分けて2つあります。

理由1.実践環境がUNIX系OS限定(本書の推奨は32bit版Ubuntu。64bit OSやCygwinでは多少不具合がある)
理由2.アセンブラのリストをいきなり提示して、細かいことは後で教えるから分からないことがあっても読んでくれという学習方法
理由3.x86上で他のCPUのシミュレーターを動かすために簡易スタートアップと簡易システムコールラッパーを本書内で作っているが、説明が不親切で入門のレベルを超えている。

理由1ですが、UNIX系OSの使用方法を知っている前提で書かれているので、この時点で何が入門なのか分からない。
最近、CUIすら使ったことがない人が多いのにUNIX系OSの知識が前提になっている時点で入門でも何でもないでしょう。
私は CENT OS 5.10 (32bit)を使ったのですが、本書や本書のサポートページの通りにやってもうまく行かないところがあって自己解決しないといけないところがありました。
例えば、サポートページからダウンロードしてビルドしたクロス環境(x86系CPUで別のCPUのビルドやデバッグをする環境)のgdb(例えば、arm-elf-gdb)を動かそうとすると、"libexpat.so.1"がないというエラーが出て実行できませんでした。
どうやらクロス環境のgdbが"libexpat.so.1"を見つけられないので、/usr/libにそのシンボリックリンクを作成して解決しました。
この例の場合、Linuxの知識があれば簡単かもしれませんが、ない人には手も足も出ないでしょう。

表紙と、本の厚さに圧倒される人も多いかもしれません。
しかし、この本はアセンブラ入門書としては、非常に優秀だと思います。

アセンブラ知識ゼロ、CPU内部構造知識ゼロ

このような状態でも実際に生成された、アセンブラと機械語が読めるわけです!!
大変感動しました。
本が800ページに及ぶのは、著者の丁寧な説明のためです。
読者に疑問点を残さないために、本当によく細かく書かれています。
読者の理解を促すという視点で、ここまで丁寧に書き込まれた技術書は初めてでした。
すでに販売はされていないようですが、アセンブラに興味がある人は絶対に買ったほうが良いです。

筆者の坂井弘亮さんは、日本のセキュリティ関連イベントであるSECCONなどにも協力者として
参加しており、そのような人が何の意味もない本を書いたと考えるのは間違いであると思います。
したがって、本の冒頭を読んでその意図を理解できなくとも、筆者を軽視するのは
まずいことではないかと思います。レビューの一稿目を書いて暫く経ってから気づきました。

ただ、アセンブラの初心者である私には正直ついていけないところがあり、本当の意味での入門書としては、
うさぴょん著「デバッガによるx86プログラム解析入門【x64対応版】」あたりがよいのではないかと
考えます。

2015/1/12 書き直しました

アセンブラをやりたい人はMASMとGASくらい分かればいいと思うのだ。
CPUの歴史勉強したい人はそういないぞ。たぶん。

うん、この本はFPGAとかでCPU作りたい人向けですな。
あと実際に本棚に差しておくと非常に暑苦しい。

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