KIMONO姫 9 華麗なるアンティーク編 (祥伝社ムック) の感想

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リアルクローズとしての着物のお手本ではまるっと真似ることは相当勇気がいるかと思います。なのでその意味での実用性は★3つ＋半。ファッションやイラストの参考資料としてはとてもユニークで参考になります。ので個人的に★4つとしました。
リアル着付け寄りのコンテンツとしては、「アンティーク着物のはじめてはレンタルから」という特集では、さすがお店で実際にレンタルしているだけあって実際のコーディネイトの参考になります。また、「キモノ春秋」というコンテンツでは実際に着物をお持ちの方々のコーディネイトとご本人が着ているので、こちらも参考になるでしょう。
リア・ディゾンさんの振袖グラビアは広告用なのでこのくらい奇抜でもいいと思います。レースを洋服の衿風にあしらったり半襟にブローチを留めているコーデは清楚な印象で、あ、かわいい！と思いました。卒業式などでこういうちょっとしたオシャレをしているお嬢さんがいたら、私、絶対食い入るように見てしまいます。
巻頭特集の「DECO姫」の佐々木希さんが本当にお人形のようでかわいらしいです。小物や柄のかさねでデコってますが、衿もきちんと詰めて下品ではなく、少々舞台衣装的でありながらきれいにまとめられています。元宝塚の大和悠河さんのコーディネイトは、こちらも舞台！な感じですが、クラシックハット、ヘッドドレスにヒールやブーツ、鮮やかな色彩と洋服感覚で、あやうくコスプレになるところをオシャレの領域に強引にまとめているのがすごかったです。昔のいいお振袖やいい小物を使っているので、安っぽくならないのでしょうね。（もちろんモデルがいいというのがありますが）。
個人的には、着崩しているのか着乱れているのかわからない「おいらん風」より、よほど好感度が高いですし、まるっと真似ることはできなくても帯と着物、羽織、小物のどれか「いいな」と思ったらそれを取り入れる。そんな感じでならこの本は楽しめると思います。