続・怪談和尚の京都怪奇譚 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル続・怪談和尚の京都怪奇譚 (文春文庫)
発売日2019-08-06
製作者三木 大雲
販売元文藝春秋
JANコード9784167913366
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 伝承・神話

購入者の感想

前作に引き続きの購入。著者の三木住職は京都にある蓮久寺のご住職をされておられるそうです。実際のことは知りませんが、テレビでも活躍されるオカルト作家の山口敏太郎さんの著書にも登場し、彼のプロデュースする怪談王イベントにも参加され、作品を発表されているので山口さんとも縁が深い方なのかなという印象を持っています。
昨今の実話系怪談は、作家さんが取材した話を書き起こすというだけでなく、事故物件体験など自らが体験した恐怖体験を紹介した作品が増えているという気がしますが、この本も基本的に三木住職が僧侶としてかかわった体験の紹介で、心霊現象で悩んで住職に相談に来られたことについて、住職もそれを体験し、場合によっては供養を行うことで現象が静まった話がたくさん紹介されています。
語り口は怖さをあおるというものではなく、仏教的に心霊現象が起こった因果をつづった感じなのではと思います。住職が冒頭で、話の信憑性よりも、神仏の存在、ご先祖様への感謝、亡き人々の思いを伝えたい趣旨のことを書いておられますが、その言葉に納得する読み応えのある本だと思います。
一方で、先にも書きましたが怖さをあおっている部分があまりなく、とにかく怖い本が読みたいという方にはもっと怖い作家さんの本があると思います。
実話怪談の作家さんによっては供養も不可能という話も登場しますが、実際の(特に宗教の専門家でもない一市民の祈りによる)効果はともあれ、亡くなられた方に対する供養という心のありようは、事故物件の怪異などが巷にあふれる昨今にあっては、必要なのことなのかなといつも読後に考えさせられます。

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