総力ガイド! これからの経済学 マルクス、ピケティ、その先へ (経済セミナー増刊) の感想

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タイトル総力ガイド! これからの経済学 マルクス、ピケティ、その先へ (経済セミナー増刊)
発売日2015-09-07
販売元日本評論社
JANコード4910035460952
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情

購入者の感想

吉川洋☆の初期経済学者ペティとケネーが外科医だったという話は面白い(吉川「経済がないと経済学はない」は名言。図解された学説史の貧弱さがわかる)。
ピケティとの対談で述べていた二重経済モデルの重要性に触れていないのは残念だったが、かなり初心者向けに話していてわかりやすい(ワルラスとマルクスがともにプルードン批判から経済学者としての経歴を始めている点が指摘されればもっと良かった)。
中山智香子☆☆の世界システム論は射程が長くことなるアクターを考慮しているという指摘も重要だ。これでピケティと経済学が結びつく。
全体に前半のピケティ特集もピケティ色は薄い。ピケティは経済学と歴史学を統計でつないでいる点が画期的で、ストックよりフローを重視してきた経済学とは肝心のところで噛み合ない。
後半も一人一冊推薦図書を挙げており、全体的にはよく出来たブックガイドだ。
マルクス経済学を排除していないのもいい。
西部忠☆☆☆が進化経済学の項を執筆しているが、一応地域通貨に触れていて安心した。
岩井克人☆☆☆☆や鍋島直樹☆☆☆☆☆にはカレツキに言及してほしかった。出来ればゲゼルにも。
トービン税にすら届かないのだからピケティのグローバル課税はかなり先だろう。
そこに統一貨幣は必要か? それはカーボン取引などによって密かに準備されているが、ローカルな貨幣も必要だろう。

目次:
■第I部 経済学のいま

【鼎談】 Discussion経済学はどこから来て、どこに向かうのか? [岩井克人☆☆☆☆×橋本努×若田部昌澄]

【図解! 経済学説史】History of Economics学説からたどる経済学の歴史 [山崎好裕]

【経済学再考】 Re-examination of Economics経済学とはどのような学問か [伊藤元重]
なぜ「主流派経済学」は「主流派」になったのか [山崎聡]
マルクスから見える資本主義の問題点 [的場昭弘]
「経済学批判」はどのような歴史的系譜をもつのか:異端派と反経済学の展開 [佐藤方宣]
『21世紀の資本』は資本主義の失敗を物語るか

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