政治の起源 上 人類以前からフランス革命まで の感想
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参照データ
タイトル | 政治の起源 上 人類以前からフランス革命まで |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | フランシス・フクヤマ |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062171502 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治史・比較政治 |
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購入者の感想
四半世紀前に「歴史の終わり」を読んで難解な本を書く人と思っていたが、学校で教えて丸くなったか、本書はわかりやすく書かれている。著者のいう自由民主主義の国々はそれぞれの歴史を持ち、現状もそこへ至る道程も違っている。発展途上の国々に自由民主主義で豊かな社会を築くには統一国家、法の支配、政府の説明責任の3点が重要と言える。しかし、中国のように統一国家だけの達成でこの何十年間か脅威的経済発展を遂げている国もある。法の支配でも真っ先に豊かな国となった英国はコモンローで西欧、米国は大陸法という違いがある。説明責任では個人と政府(国)の関係が国ごとに違いがある。西欧と東欧ではカソリックと正教の違いが反映されて個人主義の発達に差があるという。本書で家産制と訳されている親族主義、ネポティズムが共通の障害で、組織に仕えるべき官僚が組織より家族を優先させることで問題が生じる。宦官、神父の妻帯禁止、一代限りの奴隷兵などはこの問題の解決策であったという。いろいろ勉強になる本である。