なぜ貧しい国はなくならないのか 正しい開発戦略を考える の感想

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タイトルなぜ貧しい国はなくならないのか 正しい開発戦略を考える
発売日販売日未定
製作者大塚 啓二郎
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532355975
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

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購入者の感想

とても読みやすい。発展途上国の現実を真摯に見つめ続ける世界有数の開発経済学者が、貧困をなくすために何をするべきか、高校生にもわかるようにまとめている。世界の貧しい人たちの力になりたい!と本気で考えている方はもちろん必読だ。 

経済学(=体系化された常識)は、複雑な現実を整理して理解するのにとても役立つ。食わず嫌いをちょっと抑えて、この本を手にしてはどうか。経済学がこんなにも有用な道具だったのかと心震えるかもしれない。また研究者には、途上国の現実を改めて見つめることで、業績のための研究、木を見て森を見ない研究を見直すきっかけになろう。 

著者は、子どもの発育を温かく見守る、かかりつけのお医者さんのようである。まず、子どもをじっくり診察し、お母さんにその子の様子をよく聞く。そのうえで、豊富な医学の知識と経験を駆使し、どんな病気か診断する。そして、その子がすこやかに育つよう、ベストの処方箋をだす。考えてもみてほしい。診察せず、話を聞かず、医学を知らない人の出す処方箋をあなたは進んで受け入れるだろうか?私なら正直こわい。民間療法というのもある。ところが、いつも効くとは限らないのがやっかいだ。ひとによっても効果がまちまちだったりする。効いた、効かないという知識の積み重ねは大事だ。しかし、なぜ効くのか、なぜ効かないのか、というところまでわかってようやくその知識は役に立つ。医学はまさにそれをやっている。そして経済学もまた社会のドクターを目指しているのだ。

本書では、まず著者の豊富な現場の経験と経済学にもとづき、読者と一緒にデータを分析する。世界の貧困の現状をつぶさに観察し、問題の核心にせまってゆく。つぎに、その問題がどのように起こるのか見定める。これまでたくさんの取り組み(たとえば、社会林業、大企業支援、最低賃金など)が、問題を解決できなかった理由も明らかにする。そしていよいよ経済発展によって貧困を克服するのための処方箋を提示する。それは環境に配慮しつつ、農業や工業を発展させる具体的な戦略である。

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