Brideshead Revisited の感想

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参照データ

タイトルBrideshead Revisited
発売日販売日未定
製作者Evelyn Waugh
販売元Chivers Audio Books
JANコード9780745163468
カテゴリAudiocassettes » Authors, A-Z » ( W ) » Waugh, Evelyn

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購入者の感想

ブライズヘッド(Brideshead)とはある貴族の館の名前で,ここを舞台に物語は展開します.これは長編といってよい長さの小説ですし,良い小説の常としてテーマがいくつも含まれていますので,そのあらすじをここで示すのは簡単ではありませんし,あまり意味もないと思います.そこでこの小説に含まれているテーマをいくつか提示することで物語の紹介に代えたいと思います.
小説は時間の流れを追うとすれば,1920年代のオクスフォードで始まり,1940年代,第2次世界大戦に突入したブライズヘッドで終わります.この小説は恋愛小説であり,友情小説であり,ある貴族一家の没落の物語であり,その家族の一人の人格崩壊の物語であり,母子関係を描いた小説でもあります.しかしもっとも重要なテーマは,英国においてカトリックであるということの意味,神の恩寵と沈黙,人間の罪の意識であるといって良いでしょう.その意味ではきわめて宗教的な作品です.イヴリン・ウオーが若い頃にカトリックに改宗していることを考えれば,そのことが理解できるかと思います.でもそんなことは意識しないでもこの小説を読むことはできます.一般的には恋愛小説として,人によっては友情小説として読むのがもっとも取っつきやすいのではないかと思います.また場面として,作家自身の体験に基づく1920年代のオクスフォードの雰囲気,あるいは当時の英国貴族の生活ぶり,大西洋航路の豪華客船の上での船客たちの生活ぶりなどを知るだけでも,じゅうぶんに楽しむことができます.

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