受難 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル受難 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者姫野 カオルコ
販売元文藝春秋
JANコード9784167656287
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » は行の著者

購入者の感想

 貞節を守っているのではなくて「守れてしまって」いる、修道院育ちのフランチェス子。ある日突然、彼女の「ある部分」に、人面瘡がとりついてしまった!!彼の名前は古賀さん。口が悪くて、始終フランチェス子を罵倒している。
 その二人(?)の掛け合い漫才のような会話に笑い、フランチェス子を襲った受難「自分だったら絶対に嫌!でも、恥ずかしくて人には言えない!」に笑いながらもちょっとぎくりとしてしまう。
 他人の不幸は、いつもちょっと可笑しい。笑われちゃうのが怖くて、一人胸にしまって悩んでしまう。思春期の頃の悩み事に似ているかも知れない。なつかしい気持ち、せつない気持ちがよみがえる。そして、可笑しいのにもかかわらず、ちょっと感動してしまっている自分の心に気づく。!!
 初めて書店でパラパラっと開いたときには、余りにもストレートすぎる言葉遣いに一瞬腰が引けた。しかし、読んで大正解。むしろ、なんでもっと早く手にしなかったのだろうと後悔したくらいだ。すべての人に薦めたい。というか、すべての人に読ませたい。

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