透明な迷宮 の感想
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参照データ
タイトル | 透明な迷宮 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 平野 啓一郎 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784104260096 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » は行の著者 |
購入者の感想
短編2編+表題作「透明な迷宮」など中編4編の作品集です。平野さんが「ドーン」や「空白を満たしなさい」などで提唱している分人主義的な考えは本作にももちろん反映されています。また愛とは何なのかをそれぞれの作品でキーワードにしていると思うのですが、いったい人は何を好きになるのか・・・、愛するということは相手の存在(精神)なのか、それとも2人が共有した経験(出来事)なのか。分人主義とうたってませんがわかりやすく生かされています。また別の作品では愛と孤独……、家族愛なども描かれ、複雑で様々な人間関係や家族というものをしばらく考えさせてくれる、とても読後感の素敵な作品でした。