東方儚月抄窶ｾSilent Sinner in Blue. 底 (IDコミックス REXコミックス) の感想

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　3巻続いた東方儚月抄もこれにて完結、さてこのシリーズについてはどう評価したものですかねー。

　弾幕ごっことはいかなるものか、各人の狙いは何だったのか、月は結局遠いのか近いのか。

　この辺のものについての具体的説明、描写は確かにあった気がしますが、ではそれで理解出来たのかと自問するに「……」となってしまう私です。紫、幽々子、永琳――こうした文字通り「頭の良過ぎるモノ達」の説明は、しょーじき説明になっていません。藍くらいの頭脳で、ようやっと理解出来るかどうかというところでしょう。
　まあしかし、ストーリーで「？」な部分が残るのはある意味いつも通りなので、これでいいんですかねー。異変を幻想郷サイドが起こし、そのどさくさで各人が興味、関心、問題を消化し、然るに勝ち負けを論ずるのも馬鹿馬鹿しくなることだけが結果として残る、でいつも通り宴会で〆。今回のことは、こう覚えておけばいいですか。
　霊夢があくどさ全開で一番弾幕ごっこで善戦していたのが印象に残り、紫はやはり胡散臭くて信用出来ないと再確認し、レミリアは500歳でもオコチャマと呼んで間違いないと確信し、月の民はいけすかないと嫌いになった――そんな東方儚月抄。遥か頭上の月、博麗大結界の向こうの幻想郷の如く、「ただそれ等を見遣るのみであった物語」――私の中で東方儚月抄については、そう位置付けておこうと思います。