白檀の刑〈下〉 (中公文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 白檀の刑〈下〉 (中公文庫) |
発売日 | 2010-09-22 |
製作者 | 莫 言 |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784122053670 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 外国文学・著者別 » ハ行の著者 |
購入者の感想
~同じ作者の『酒国』がポストモダニズム的な西洋文学の要素を多分に含んでいるのに対し、
この作品は土着的な民衆芸能をベースに、義和団事件や西洋列強の文化的侵略といった史実を取り入れ、
中国ならではの世界観を作り上げている。
読む前は、中国の拷問・刑罰がカタログ的に次々と展開されるのかと思ってたら、
~~
実際に描写される処刑シーンは凌遅(生きたまま体を何百もの肉片に切り刻む)や、
斬首、表題となっている「白檀の刑」くらいで、そこだけ肩透かしだったけど、
それらの処刑場面を描く筆致はまさに鬼気迫るものがあり、おぞましくも美しい。~
この作品は土着的な民衆芸能をベースに、義和団事件や西洋列強の文化的侵略といった史実を取り入れ、
中国ならではの世界観を作り上げている。
読む前は、中国の拷問・刑罰がカタログ的に次々と展開されるのかと思ってたら、
~~
実際に描写される処刑シーンは凌遅(生きたまま体を何百もの肉片に切り刻む)や、
斬首、表題となっている「白檀の刑」くらいで、そこだけ肩透かしだったけど、
それらの処刑場面を描く筆致はまさに鬼気迫るものがあり、おぞましくも美しい。~