塔の中の部屋 (ナイトランド叢書) - 9784883752331
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参照データ
タイトル | 塔の中の部屋 (ナイトランド叢書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | E・F・ベンスン |
販売元 | 書苑新社 |
JANコード | 9784883752331 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学 |
購入者の感想
とても恐ろしいホラー短編集です。
海外のホラー作品は、キリスト教が絡んできて良く理解できないものも多々ありますが、本書は普遍的な恐怖を描いていて、とても読み易いですね。作品の半分ぐらいは幽霊譚なのですが、それ以外にも未知の恐怖や村の古い因習を描いた話もあり、バラエティに富んでいます。私が特に気に入った作品は「かくて恐怖は歩廊を去りぬ」です。この作品は他の話とは違って、色んな幽霊が住む奇妙な屋敷が舞台となっていて、住民は幽霊に対して普通に挨拶をしたりするという、若干ユーモラスな設定になっています。しかし、幽霊たちの中でも、非業の死を遂げた子供の双子幽霊だけは出会った人間を怪死させるという性質があり、その幽霊にまつわるエピソードが主題になっています。この作品はファンタジックな設定でありながら、怪死の描写が凄まじく、読んでいて一番恐ろしさを感じました。しかし、物語は意外なラストを迎えます。人間と幽霊が共存する奇妙な屋敷の物語、ぜひご一読下さい。
海外のホラー作品は、キリスト教が絡んできて良く理解できないものも多々ありますが、本書は普遍的な恐怖を描いていて、とても読み易いですね。作品の半分ぐらいは幽霊譚なのですが、それ以外にも未知の恐怖や村の古い因習を描いた話もあり、バラエティに富んでいます。私が特に気に入った作品は「かくて恐怖は歩廊を去りぬ」です。この作品は他の話とは違って、色んな幽霊が住む奇妙な屋敷が舞台となっていて、住民は幽霊に対して普通に挨拶をしたりするという、若干ユーモラスな設定になっています。しかし、幽霊たちの中でも、非業の死を遂げた子供の双子幽霊だけは出会った人間を怪死させるという性質があり、その幽霊にまつわるエピソードが主題になっています。この作品はファンタジックな設定でありながら、怪死の描写が凄まじく、読んでいて一番恐ろしさを感じました。しかし、物語は意外なラストを迎えます。人間と幽霊が共存する奇妙な屋敷の物語、ぜひご一読下さい。