キリンビール (出版文化社新書 リーディング・カンパニーシリーズ) の感想

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タイトルキリンビール (出版文化社新書 リーディング・カンパニーシリーズ)
発売日販売日未定
製作者川上清市
販売元出版文化社
JANコード9784883383924
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 実践経営・リーダーシップ » 企業動向

購入者の感想

コンサルタントに限らず、法人営業する際に、クライアントとなる企業を良く知ることは重要です。
もちろん、個人として、就職、転職する際にも企業分析は必要になってきます。

さて、最近では、若者のアルコール離れや、ビール離れもあり、話題にも上りずらくなりましたが、
ビール市場のキリンとアサヒの攻防などは、ドラマとしても面白く、企業の戦略を学ぶケースとしても非常に勉強になる要素がたくさんあります。

本書はそんなキリンビールの設立、ラガービールでの市場席巻、アサヒのドライビールへの敗北、
そして、価格営業から、価値営業への転換、事業多角化・グローバル戦略まで、がコンパクトにまとめられています。

また、就職・転職希望者には有り難いキリンで働く人のインタビューも掲載されています。

本書を読んで、キリンビールが、ドイツ人技術者やドイツの素材など、本格的なものを重視したところからの成り立ちを学ぶと、
キリンの商品開発の根底にある考え方も理解出来るような気がします。ちなみに、キリンの発祥の地は横浜。
キリン園公園には「麒麟麦酒開源記念碑」が建てられています。

一番の読みどころは、アサヒビールとのシェア争いについての変遷が非常に興味深いです。

1907年に麒麟麦酒株式会社が設立。1920年以降は、20%程度のシェア。
その頃は、分割前のアサヒビールとサッポロビールの前身である大日本麦酒が70%の圧倒的シェアを有していました。

しかし、戦後、GHQによる「過度経済力集中排除法」により、大日本麦酒は朝日麦酒(現・アサヒビール)と
日本麦酒(現・サッポロビール)に分割。その後、キリンビールは家庭への冷蔵庫の普及に合わせてビールの家庭消費が伸びる中、
全国の特約店(酒屋さん)に販路を広げ、日本の高度経済成長と合わせて、積極的な設備投資を行うことで、
独占禁止法に抵触する恐れがあるほどのシェアを獲得。1966年には50%突破、1972年には60%を超えます。

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