ハプスブルク帝国 (講談社現代新書) の感想

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タイトルハプスブルク帝国 (講談社現代新書)
発売日2017-08-25
製作者岩崎周一
販売元講談社
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書下ろし新書の「ハプスブルク」王朝史(著者が提唱するのはハプスブルク君主国史、一般になじみ深いのは、ハプスブルク帝国史」)である。講談社新書には1990年に刊行され、「ハプスブルク」王朝史として広く読まれた(よくまとまっていて、わかりやすい)、江川洋氏の「ハプスブルク家」があり、本書は、講談社新書としては、27年ぶりの「ハプスブルク」通史である。江川氏は1941年生まれ、本書の著者は1974年生まれであるから、研究者としては32年若返ったことになる。
なお、本書はたいへんな力作と思うが、本文にも参考文献にも、先輩の講談社新書が一切出てこないのは、ちょっと失礼ではないかと思う。
さて、ハプスブルク家の発生が確認できるのは11世紀で、現在も続いているので、約1000年の歴史を持つ。一方、ハプスブルク王朝(または君主国、帝国・・ややこしいので、以下本書にしたがい、君主国とする。)の開始は、ルドルフ1世が神聖ローマ帝国皇帝(本書ではドイツ国王)になった年をとれば1273年で、本拠地のオーストリアを支配した年をととれば、1282年で、いずれにせよ13世紀後半である。そして、第一次大戦終結の1918年に滅亡しているので、約650年の歴史を持つ。
ハプスブルク家の人間が王になれば、その国はハプスブルク君主国になるので、スペイン等もハプスブルク君主国であった時代もあるが、基本的には、オーストリアを本拠とし、チェコ、スロバキア、ハンガリー、クロアチア、ルーマニアの一部等が、長年ハプスブルク君主国に組み込まれていた。活躍した王はもちろんほとんどが男性だが、日本では一番有名な王族は、第一位女王マリア・テレジアで、第二位王妃エリーザベト(順位が逆かもしれない)ではないかと思う。
概略及び私的感想
●ハプスブルク君主国と四つに組んだ新書版約440頁の力作である。「ハプスブルク家」(以下「旧新書」と略する)が約250頁なので、約200頁多い。
●旧新書はほとんどが政治史(戦争史を含む)であったのに比して、本書では、経済史、オーストリア(特にウィーン)を中心舞台とする文化史(芸術史、思想史)にも著述を広げており、豊富な内容になっている。

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