Pulse の感想

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やはり、ウォーターズに敬意を表わし、デヴィッドギルモアズピンクフロイドによる全米ツアーの模様を収録したライブアルバムです。ギルモアズフロイドは、前作でも、邦題「光」というライブアルバムを出していますが、ここでの聴き所は、やはり、あの「狂気」の全曲演奏。時計の音等の効果音も、ほぼ忠実に再現し、ライブならではの臨場感を加え、やはり聴き応えがあります。

確かに、ウォーターズ不在ということで、フロイドの「世界」を忠実に再現できているかといった声はあるかと思いますが、サウンド面でリーダーシップを取っていたギルモアにニックメイスン、リチャードライトという３人のメンバーが揃っているだけに、フロイドの「音」は再現されており、フロイドミュージックを楽しむのには良いアルバムだと思います。ギルモアのギターが好きな方には、文句なくお奨めの聴き応えのあるライブアルバムです。

ディーヴァとは卓越した歌唱力と表現力を備えたシンガーへの賛辞と思っていたが，この人に限って言えば，それにあくなき音楽への情熱が加わるのだろう。波乱万丈････本当に様々なことがあった。リタイアしていてもおかしくはなかったはず。でも，彼女はここに居る。新作と共に。彼女をここまで駆り立てるものは何か。それは音楽に対するあくなき情熱なのだろう。
　渾身の力作「Yesterday」に彼女の意気込みがうかがえる。ピアノに導かれる淡々としたヴァース。ドラマティックでシンフォニックなサビで見せるしなやかで凛としたヴォーカル。サウンドの盛り上がりに負けないパワフルなシャウト。トレイ･ソングスと共演した別テイク（ボーナス・トラック）では，クライマックスでのコーラスが鳥肌もの。
　今風のシンフォニックなシンセ・サウンドを基調としたアップテンポ「Hero」は，エモーショナルでスケールの大きなヴォーカルとドラマティックなメロディー展開が秀逸。タイトル曲「Pulse」は，最後まで諦めない意志の強さを感じさせる伸びやかなヴォーカルが光る。
　この他にも，爽やかなメロディーをバックに囁くように歌われるヴァースからスケールの大きなサビへと転調する「Woman」，ロッカバラード風の「If I Have To Wait」，穏やかに流れるアコースティック調の「No Way」，春の陽光のように柔らかなピアノを基調とした「Why Won’t You Love Me」と，珠玉のバラードが揃う。
　楽曲に魂を吹き込むのは歌力だと強く感じさせるアルバム。