陸奥爆沈 (新潮文庫) の感想

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タイトル陸奥爆沈 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者吉村 昭
販売元新潮社
JANコード9784101117072
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

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購入者の感想

吉村昭が「武蔵」を書いた真意が明かされます。
「武蔵自体には興味は無く建造に携わったに人々の奇怪な群像を書きたかった」
つまりは兵器には何の興味もなかった訳ですね。

特に前半は、筆者の逡巡・葛藤が書かれていてとても興味深い。
戦争を美化することを最も嫌う筆者の心模様がつまびらかに明かされます。

そういった前半を踏まえて、爆発後、2分で沈没した陸奥に搭乗し亡くなった
多くの人々がクローズアップされる。そして生き残りたちの口述も真に迫っている。

日本海軍の基艦ともいわれた陸奥の爆沈事故の原因追求の経緯と結果、
筆者の作品に対して、戦争に対しての真相を知ることができる貴重な作品です。

太平洋戦争中、当時の日本の代表的戦艦が、爆沈する。火薬の自然発火が原因とされたが、内部放火説が有力となる。陸奥爆沈の真相を追ったドキュメンタリー小説です。軍艦の爆発は、陸奥以外にもたくさんあり、その多くは、乗組員の自殺目的や怨恨が殆どであったという。背軍艦という兵器が、人間一人の業で、戦わずして、沈没してしまう。それに伴い軍の上層部は、困惑してしまう様に人間の本質を描き出している。綿密な取材に基づいた素晴らしい記録文学だと思いました。爆沈した陸奥の状況もイラストで書かれていて、わかりやすいです。太平洋戦争の裏側を知るのにも良い本だと思いました。

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新潮社から発売された吉村 昭の陸奥爆沈 (新潮文庫)(JAN:9784101117072)の感想と評価
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