「農民画家」ミレーの真実 (NHK出版新書 427) の感想

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参照データ

タイトル「農民画家」ミレーの真実 (NHK出版新書 427)
発売日販売日未定
製作者井出 洋一郎
販売元NHK出版
JANコード9784140884270
カテゴリジャンル別 » アート・建築・デザイン » 絵画 » 西洋画

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購入者の感想

幼い頃からジャン・フランソワ・ミレーの「落ち穂拾い」と「晩鐘」に親しみを感じてきた私は、パリに行った際、オルセー美術館で待望の実物に対面したが、これだけでは満足できず、その舞台となったパリの南60kmのバルビゾン村の畑まで出かけていったのである。

こういう私が、『「農民画家」ミレーの真実』(井出洋一郎著、NHK出版新書)を手にしたのは、当然の帰結であった。そして、本書によって、私が抱いていたミレー像は粉々に打ち砕かれてしまったのである。

「センチメンタルな農民画を描き、聖女のような祖母と母に対して献身的な息子であり、たくさんの子供たちのよき父親であり、彼が生まれ育った生活を単純に描いた農民であり、19世紀版のフラ・アンジェリコのような、聖書を熱愛した信心深い人間である。また、極度の貧困と生涯闘わなければならなかった美徳の人でもある」。著者も当初は私と同様の印象を持っていたことを知り、ホッとした。

著者は自ら4つの疑問を挙げ、それぞれの回答を提出している。疑問1は、ミレーは道徳的な人物か。疑問2は、ミレーは信心深いか。疑問3は、ミレーは清貧か。疑問4は、ミレーは農民か――である。「(アルフレッド・)サンスィエ(=ミレーの親友、マネジャー、画商にして、大部のミレー伝の作者)はミレーが画家以外の何者かであるかのように(ミレー伝に)書いたが、ミレーはあくまでも優れた才能を持った大画家であって、聖人でも道徳家でも、隠者でもない。頑固者だが社交性もユーモアもある、普通の人格の持ち主である」。

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