戦後経済史 の感想

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参照データ

タイトル戦後経済史
発売日販売日未定
製作者野口 悠紀雄
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492371183
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済史

購入者の感想

野口悠紀雄氏の著作。
今回は戦後経済史と銘打っている通り経済史の本である。
本書に登場する1940年体制という概念は戦時経済体制のことである。
著者の1940年体制という書籍を合わせて読めば理解が深まるだろう。

これまでの野口悠紀雄氏の著作をいくつか読んでいた身としては
まず本書の語りかける文章に驚いた。
ただ野口氏の個人的な当時の出来事とからめて経済史が語られるという
本書のつくりではむしろその方が適切であると途中から実感。
著者自身の東京大空襲を生き延びた話、子供のころ、大蔵省に入るきっかけ
大蔵省での仕事、留学時の話など大変興味深かった。
当時の生活がリアルに見えてくるようでもあった。

敗戦後の日本を統治したGHQが日本の経済については実は無知で
シャウプやドッジは日本の官僚が自分たちの政策を実施するための神輿だったという
指摘には意外な思いがしました。ただ日本の予算制度などを詳しく知らない人が
いきなりきて膨大な予算案をつくれるはずはないという指摘は正しいでしょう。

紹介したい点が数多くあります。(ただ細かい点は本書を読んでいただくことにして)

戦時体制をつくる為に準備された1940年体制は戦後の復興、農地改革、高度経済成長、
石油ショックの克服など1970年代までは有効に機能していた。
しかしIT革命、社会主義国の崩壊並びに資本主義国への変貌、中国の工業化などによって
日本経済にとっては逆風とも言える経済構造に世界が変化した。
その変化に対応しきれていない為、日本は停滞し失われた20年となった。

1980年代後半からのバブル経済は明らかに異常だった。
人はボブルの渦中にいるとき、それがバブルであることを認識できない
バブルが進行している最中にそれをバブルだと認めることは、非情に難しい。
バブルだと指摘することは、もっと難しい。
それは誰も理解してくれない、孤独な戦いです。

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