魔術士オーフェンはぐれ旅 女神未来(上)【通常版】 の感想

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冒険譚だった旧シリーズに対して新シリーズは群像劇。
無論、これは各場面に置いて各人物のキャラが立っていてこそのものだろう。
そして旧シリーズから重ねて読んで行くことでキャラの系譜まで感じられ厚みがましていくと思う。

父親に一番、似ていると思われるエッジにベイジットが絡んでいる場面。
これは、かつてのオーフェンとアザリーというより、レティシャとアザリーを彷彿とさせる。
エッジはレティシャ＆アザリーと血の繋がりは無いが
むしろオーフェンの根は生真面目な部分がレティシャの教育の賜物だった？

だからこそオーフェンはレティシャの息子であるマヨールにかつての自分を重ねる。
薄情なのではなく、むしろ逆。
そして、その判断をくだす自分は、かつてのチャイルドマン的立場なことも自覚しているだろう。

エッジが合成人間について父の話を思い出すくだりで作者はチャイルドマンの名前を意図的に出さなかった。
それは現在のオーフェンの立ち振る舞い、思考や言動の中に読者が感じてこそ深みが増すのだから。

いよいよ次巻で完結。各キャラの顛末やいかに？0