1週間で3オクターブの声が出せるようになる本 無理な力を入れずに声域を拡げる驚きのボイス・トレーニング(CD付き) の感想

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タイトル1週間で3オクターブの声が出せるようになる本 無理な力を入れずに声域を拡げる驚きのボイス・トレーニング(CD付き)
発売日販売日未定
製作者石川 芳
販売元リットーミュージック
JANコード9784845616558
カテゴリエンターテイメント » 音楽 » メソッド » ヴォーカル

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購入者の感想

ボイトレ本には「すぐに高音が出るようになりました」的な絶賛(ス〇マ)が多いですが、高音発声は「声帯周りの筋肉(輪状甲状筋や閉鎖筋など)」を鍛え、動きを制御できるようになる事が重要ですから、ボイトレも普通の筋トレと同じで、本に書いてある程度のボイトレを一週間やったくらいで、今までまともな発声(1オクターブ発声、裏声と表声の使い分け等)ができていなかった人がいきなりハイトーン(男性なら地声~ミックス領域でhiA~hiC前後)を楽に出せるようになるなんて事はまずありません。カラオケ歴20年&ボイトレ歴2年以上で、一応ミックスボイスが出せるようになった私(男性)でも、音域は3オクターブちょっとが限界です(lowF~hiG)。それもミックスで出せる限界はhiCがギリギリです。

特にミックスボイスはその名前すら知らなかった人が、わずか一週間で習得できるような技法ではありません。何度も試行錯誤して、声帯とその周囲の筋肉に「表声と裏声の中間」である微妙な発声のポジションを覚え込ませ、さらに「共鳴」を意識して細くなりがちなミックスボイスの響きを強化してやる必要があるからです。それはわずか一週間で身に付くような技法ではありません。

そもそも本をちょっと読んで、一週間練習したくらいでそんなに簡単に声域が広がって、ミックスボイスも習得出来たら誰も苦労はしませんし、世にボイトレスクールなんか必要なくなります(笑)。この著者さんも商売上がったりでしょう。

この本でも書かれている、「力まずに発声する」という行為は、ボイトレにおける最終段階とも言うべきもので、「言うは易し、行うは難し」の典型です。まるで「力まなければすぐハイトーンが出せるようになる」かのように思われますが、それは他の楽器やスポーツと同じで、力まない事は重要でも、それだけで技術が身に付くわけではないという事です。例えばドラムなども未熟なうちは手に血マメを作りますが、技術が身に付くとどんなに激しく叩いてもマメは出来なくなります。「技術が身に付くことで力まなくても良くなる」からです。力まなければドラムが上手くなるわけではないのと同じ事で、ハイトーン発声も、まず「技術や慣れ」があってこそ成しうるものです。

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