熱血検事駆ける! の感想
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参照データ
タイトル | 熱血検事駆ける! |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 五島 幸雄 |
販売元 | 法学書院 |
JANコード | 9784587230562 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論 |
購入者の感想
五島幸雄先生の検事時代の回顧録・事件始末記である。フィクションという構成をとっておられる。これはもちろん、事件関係者のプライバシーを尊重したためであろう。それにしても、検察官には文筆家が多い。五島先生のこの著書を拝読して、思い出したのが出射義夫先生の「検事の控え室」や河井信太郎先生の「特捜検事ノート」である。五島先生の文章の随所に伝統的な検察官のエートスを感じる。新聞紙上をにぎわせていた有名な事件の担当検事は五島先生であったかと、改めて感じ入った人も多いだろう。34件の刑事事件を素材にし、随所に各種法律の説明の注があり、法律知識の無い人でも読めるように工夫が施されている。しかもイラストまでつけてくれている。成績原簿偽造事件異聞、吉原トルコ管理売春、土葬が功を奏した医療過誤など興味深いテーマが並ぶ。五島先生には続編を期待したい。
ところで、気になる点がひとつある。この本は四六判タテ組ではなく、A5判横組で印刷されている。公文書などのA判横組は皆さん慣れてきてはいるだろうが、この種のものまで横組で読みたいとは思わないのではないか?読者対象が刑事司法関係者や法学部の学生であろうから、法律書コーナーに並ぶようにした出版社さんの狙いもあるのだろう。将来的には文庫本化されて広く読まれる本だろうと思います。
ところで、気になる点がひとつある。この本は四六判タテ組ではなく、A5判横組で印刷されている。公文書などのA判横組は皆さん慣れてきてはいるだろうが、この種のものまで横組で読みたいとは思わないのではないか?読者対象が刑事司法関係者や法学部の学生であろうから、法律書コーナーに並ぶようにした出版社さんの狙いもあるのだろう。将来的には文庫本化されて広く読まれる本だろうと思います。