隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】 の感想

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参照データ

タイトル隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】
発売日販売日未定
製作者F.A. ハイエク
販売元春秋社
JANコード9784393621820
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済思想・経済学説

購入者の感想

 生産財をひとつの権力に任せるという考え方の危険性(よって、自由競争原理の比較的優位)をハイエクは主張していると思われる。全体主義(右であれ、左であれ)に巣食う偏狭な理想主義にハイエクは生理的に違和感を覚えるのだろう。ちなみに、ハイエクの家系はボヘミア貴族とのことである。
 ハイエクは自由放任を認めているのではない。道徳性を重視している。

ハイエクの政治学における主著。
集産主義を徹底的に批判し、真の自由を守る闘いに挑んでいる。

集産主義は、統治者の全知と国民の意思の統一可能性という、現実に反する仮定を置かねば成立しない。
その仮定が成立しない現実で無理に集産主義を貫けば、かならずや破綻するのである。
そういう点から、ファシズム・共産主義・ニューディールを「隷属への道」であるとして徹底的に批判するのである。

だからこそ、「目的としての正義」を追究するのではなく、「ルールにおける正義」=「法の支配」に基づいた政治を行うべきなのである。
そうして個人の自由を確保した社会こそが生き残りうるのである。

なお、ハイエクは新自由主義の一人として論じられることが多いが、彼自身は自由放任主義に対しては強く批判している。
政府の介入が必要な場や、自由市場の維持のためには、積極的な介入を認めているのである。
そういう意味では、新自由主義とハイエクをひとまとめにするのは問題であろう。

ハイエクの論は今見ると「なぜこんなに彼は激昂して論じているのか」と思うかもしれない。
だが、彼はこの本を書いたときは、今からは考えられないぐらい共産主義が知識人の世界で猛威をふるっていた時代であった。
実際、彼の反共的姿勢のため、彼の経済学も日蔭者だったし、講演ではよく卵をぶつけられたという。
そういう時代に書かれた本なのである。だから彼の「熱さ」についてはその点を差し引いて読むべきだろう。

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