さらば脳ブーム (新潮新書) の感想

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タイトルさらば脳ブーム (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者川島 隆太
販売元新潮社
JANコード9784106103964
カテゴリ » ジャンル別 » 人文・思想 » 心理学

購入者の感想

彼の講演を聞いたことがあるが、彼は基本的に学者であり、今も東北大学加齢医学研究所で教授を務める研究者である。彼の話は基本的に真面目で、論理的である。彼が本書でも非難しているように、学者でも何でもないくせに「脳科学者」を気取る、あの茂木健一郎のような「芸脳人」とは似ても似つかぬ輩とは全く違う、重厚で学術的な話をする人である。彼の話ぶりに好感を抱き本書を買ったわけだが、いや、こっちが想像していた以上に、彼は任天堂ソフトの世界的ヒットと、その成功で獲得した莫大な富に起因する嫉妬と誹謗中傷の嵐に巻き込まれ、かなりのストレスを感じたようなのだ。本書の半分以上は(あくまで私の感覚だが)、こういう「あらぬ誹謗中傷を川島教授に投げかけた卑怯で不誠実な輩たち」への反論であり、反撃に費やされている、そんな印象を受ける内容となっている。まな板に乗せられたのは、大阪大学教授藤田一郎、理化学研究所の加藤忠史(これに関連してか、「学会などの場に行くと、他者の新しい、かつ耳目を集めている仕事をこっぴどく批判して、自分はその仕事をした研究者よりも立場が上なのだよと主張したがる研究者は、関西に多い」とまで川島さんは毒づいている。分かる気がする)。

川島さんがはっきりと「インチキ」と名指しした茂木健一郎に比べ、同じ「芸脳人」ながら川島さんは養老孟司と立花隆については、基礎科学と一般社会とをつなぐ「通訳者」として、その業績を高く評価している。もっとも養老については同じ学者として気軽に声をかけたのに、かなり無礼で尊大な対応をされたようで、「まあ率直にいって、あまり良い印象を持てなかったのは事実である」と、ここでも川島氏は養老に毒づいている。

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新潮社から発売された川島 隆太のさらば脳ブーム (新潮新書)(JAN:9784106103964)の感想と評価
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