俺の考え (新潮文庫) の感想
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参照データ
タイトル | 俺の考え (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 本田 宗一郎 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101461113 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆 |
購入者の感想
1960年代に書かれた本ですが、2018年現在と通じる経営感で書かれています。当時も既存産業が劇的に変わっていく中で手探りで経営を行っていた様子など、今のITベンチャー企業などと同じ状況ではないかと思います。本中を通じて言われているのが「会社にいる人を大切に」というコンセプトというか想いであるように思います。流石稀代の名経営者、普遍的な経営感があったればこそのその後のホンダの躍進につながったのだと思います。今読んでも面白い、今だからこそ面白い本だと思います(洒落ではありません 笑)
本田宗一郎のモノづくりの思想と社会とのつながりがこの本でよく分かります。
例えば、汽車の事故が多発し、それを改善しようとしない当時の国鉄と総裁への批判。
「国鉄はすでに圧力団体と化している。(中略)観念的で、過ちを根本的に解決するということを知らない。」
そして当時の国鉄総裁が「国鉄を枕にして死ぬ」とのコメントに、
「そんな観念的なことで国鉄を経営されたらたまったもんじゃない。(中略)国鉄は浪花節企業そのものだ。最低な企業である。」と言い切っている。
...悲しいかな、現在でもまだ似たようなことが繰り返されているような。
一ベンチャー会社から、大企業「HONDA」となって社会的な立場が確立し、それでも筋の通った本田宗一郎のコメントには味わい深く、そして現代にも通じる含蓄がある。
「失敗は成功のもと」という言葉についての解釈も面白い。
「本当に失敗を成功のもとにする人は何人いるのか。これは正しい理論を用いて反省する人のみ与えられる権利だと思う。」
やさしさの中にも経営者としての手厳しいコメントが満載です。
例えば、汽車の事故が多発し、それを改善しようとしない当時の国鉄と総裁への批判。
「国鉄はすでに圧力団体と化している。(中略)観念的で、過ちを根本的に解決するということを知らない。」
そして当時の国鉄総裁が「国鉄を枕にして死ぬ」とのコメントに、
「そんな観念的なことで国鉄を経営されたらたまったもんじゃない。(中略)国鉄は浪花節企業そのものだ。最低な企業である。」と言い切っている。
...悲しいかな、現在でもまだ似たようなことが繰り返されているような。
一ベンチャー会社から、大企業「HONDA」となって社会的な立場が確立し、それでも筋の通った本田宗一郎のコメントには味わい深く、そして現代にも通じる含蓄がある。
「失敗は成功のもと」という言葉についての解釈も面白い。
「本当に失敗を成功のもとにする人は何人いるのか。これは正しい理論を用いて反省する人のみ与えられる権利だと思う。」
やさしさの中にも経営者としての手厳しいコメントが満載です。