歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) の感想

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参照データ

タイトル歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
発売日販売日未定
製作者マーク・ブキャナン
販売元早川書房
JANコード9784150503581
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

【「歴史の方程式―科学は大事件を予知できるか」の改題・文庫化。レビューを再掲(一部 改変)】

この世の中の事象には、砂山の崩れ方と似たようなモノに溢れているんだなぁ、と再認識させられる本です。(その一例が地震です、それを大胆にも歴史学にも展開しようという試みです) 要するに、砂山の崩れ方は【砂山が出来るまでの歴史】を引きずった【砂山の構造自身】に由来するのであって、砂山を崩すキッカケを与えた砂粒の個性によるものではない、ということです。そして一旦崩れ始めたら、どこまで崩れるか(崩れ方の規模)は「砂山自身にも分からない」というわけです。しかしながら、砂山の崩れる規模と頻度は「べき乗則」を満たす、というわけです。(個々の崩れ方は論じられないが、崩れ方の集合全体は、何かしら満たす法則がある。これは"自己組織化臨界"の特徴です)

このような「地震の学問」が「学問の地震」(Kuhn流"科学革命の構造")にも応用が効くよ、という記述は非常に痛快でした。新実験/新理論によって知識が蓄積していくと、あたかも砂山のように、どこかで解釈に無理が生じるところが必ず生じてきて、その無理(緊張)を解消するために、科学体系の再構成が起きる、その再構成の規模は前もって予測のつくものではない、という記述には唸らされました。

こうして、世の中のありとあらゆる事象の見方が変わる本です。("砂時計の砂山"(自己組織化臨界)と似たようなモノ・コトが結構あるんだなぁ、と)

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