飢餓海峡(上) (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 飢餓海峡(上) (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 水上 勉 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101141244 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 直木賞 » 26-50回 |
購入者の感想
有名な小説なのでさぞかしおもしろいと思って読んでみたが、とにかく情景の描写が長い、くどい。本論には関係ない描写があまりにも長々と続くので、途中からはそのような箇所は飛ばして読んだ。それでも上巻を読み終えるのには骨が折れる。上巻は、延々と犬飼を探し回っているだけの内容と言っても過言ではない。「飢餓・・」というタイトルから、もう少し戦後の貧困の異常な様子や、それが犯罪にどのように結びつくのかという点が描かれているかと思ったが、結局犯罪の動機は刑務所を出たばかりでカネがないから、というのでは現代でもあり得る話であり、特別に戦後や海峡の遭難事故と結びつける意味はないように思う。
また、東京で八重を探し回っていた目つきの悪い男、というのが何者だったのかが結局わからずじまいで、特に物語の伏線になっているわけでもなく後味が悪いだけの結果となっている。
この内容なら、あれほど長編にしなくても描写をもっと切り詰めて文庫本1冊にまとまる長さで良かったと思う。
また、東京で八重を探し回っていた目つきの悪い男、というのが何者だったのかが結局わからずじまいで、特に物語の伏線になっているわけでもなく後味が悪いだけの結果となっている。
この内容なら、あれほど長編にしなくても描写をもっと切り詰めて文庫本1冊にまとまる長さで良かったと思う。