ノヴァーリス作品集〈第2巻〉青い花・略伝 (ちくま文庫) の感想
参照データ
タイトル | ノヴァーリス作品集〈第2巻〉青い花・略伝 (ちくま文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ノヴァーリス |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480421234 |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » ドイツ文学 |
購入者の感想
Novalis の 青い花 を思うたびに,西洋にはツユクサが本当にないのか気になる.字引では (英) dayflower; (独) Tagblumen なのだが.それはともかく,この訳書は,日本語に力がないためにお伽話で一杯の教養小説が求心力に欠け退屈に見える点が最大の弱味に思われる.それに加えて,訳注の中にとても同意できない説が出てきて信頼性を下げる.例えばギリシャ帝国(注15)は十字軍が一時的に作ったものだとは到底考えられない.Byzanz こそ一般にそう呼ばれるから,それではないのか.それと,方伯などドイツ史用の略語がそのまま出てきて,これでは訳が判らない.これは日本の独文関係者共通のくせなのだが,やはりきちんと正訳をつけて貰いたい.