名画 絶世の美男 同性愛 の感想

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参照データ

タイトル名画 絶世の美男 同性愛
発売日販売日未定
製作者平松 洋
販売元新人物往来社
JANコード9784404043139
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購入者の感想

「名画 絶世の美男」というタイトルだが、掲載されている図版はルネサンス以降の西欧絵画が大半を占めている。
したがって、非西洋の作例は全く採録されていない。
しかも、カラヴァッジョやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ボッティチェリ、フランドランなどといった、ほとんどが世人周知の作品ばかりであって、目新しさに乏しい。
最大の欠点は本の判型が小さいため、掲載された絵画や彫刻が極めて小さく見辛いということである。
たとえば、16ページのミケランジェロの素描『ガニュメデスの誘拐』図など、天眼鏡(ルーペ)片手に見なければ、細部が判明できないぐらいだ。
他にも似たような“小さ過ぎる図版”が多い。
さらに、「CLOSEUP」として画像の一部だけが拡大されている箇所が散見される(e.g. p.41,55,63)が、この赤円に英語表記を入れる手法は、ネット中のポップアートの世界ならばともあれ、紙資料としての美術画集に用いては余りにも作品が安っぽくなるので、やめて欲しいものだ。
何にもましてひどいのは、欧米人の宗教的偏見を現代日本の書物に、そっくりそのまま持ち込んでいる点である。
「男色行為は『ソドミア』と呼ばれソドムの悪徳とされました」(p.67)とか、「画家には同性愛の疑惑があり」(p.54)とか、「ソドマとは、『ソドムの男』、つまり、男色者を意味し、この名を聞くだけで、眉をひそめる人もいたといいます」(p.80)とか、「父親不在で育てられた彼はナルシシズム(自己愛)の段階に留まり、母親に同一化することで、母が自分を愛したように、少年を愛する同性愛傾向が生まれるといいます」(p.58〜59)といった言句が平気で書き連ねてある。
いったい「現在(いま)は何世紀なんだろうか?」と錯覚させる時代錯誤な表現である。
キリスト教原理主義国家のアメリカ合衆国においてさえ、同性婚が合法化される今日にあって、びっくり仰天、耳を疑う表記である。

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