1億5000万円稼いだ馬券裁判男の予想法を解明する本 (競馬王馬券攻略本シリーズ) の感想

一言で言えば、中身の大部分は自前のファクターの使用頻度を強調した
憶測での解説本。

この本を読んだから、と的中率が上がるわけでも、回収率が良くなる
わけでもありません。
卍氏（馬券裁判男）が使用していたファクターを履歴から想像で取り上げただけで
それも全体のどの程度かはまったく不明です。

何をどのように使えばそうなるか、は書かれているはずもなく、
数ある中で上位順位だから使っているだろう、という憶測で書かれています。

仮にＪＲＤＢのファクターが本当に優秀なら
第１位が一番優秀な成績を収めていなければならないはずだが、
それも該当するのは一握り。しかも必ず上位人気馬に行き着く。

読み進めると、卍氏が毅然とした穴馬狙いのセオリーのもとに
購入馬を決定していたことが明確になってくる感じがする。

ＪＲＡ-ＶＡＮの有料ソフトでの分析力に長けていたらしく、
徹底的な穴狙いで低い的中率をカバーしていたようだけど、
重要なことは予想力ではなく、運用術にあると感じました。

新馬、障害を除く全レースを予想して１０５％で運用できたことを
優秀とみるか、逆に予想レースを厳選できる術が無かったとみるか、
で印象が変わります。

ＪＲＤＢに興味がある人なら解説本として価値が見出せるが、
それ以外なら読む必要なしと思います。