入門 経済学のための微分・積分: 高校数学から経済数学へ の感想

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参照データ

タイトル入門 経済学のための微分・積分: 高校数学から経済数学へ
発売日販売日未定
製作者小宮 英敏
販売元東洋経済新報社
JANコード9784492314548
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 微積分・解析

購入者の感想

この本では高校数学から経済数学への橋渡しを厳密かつ丁寧に行っている。
高校数学のどこと前の章のどこをこの章では使い、という道しるべがしっかりしている、という部分は他の本にない良さだと思う。
多くの経済系の大学では経済数学は大学1年生ないし2年生の時期が中心であり、
本来じっくり勉強し直したいときに経済数学の講義はない場合が少なくない。じっくり腰をおちつけて勉強するという場合には向く。

この本は「高校数学から経済数学へ」というコンセプトで書かれているが、数理経済学の専門家だけあって、
1度は講義などで経済数学を学んだ後に、高校数学から経済数学へ「穴がないように厳密に補っておきたい」という人には非常に向く。
その意味では、尾山・安田「改訂版経済学で出る数学-高校数学からきちんと攻める」2013年日本評論社等と並んで後世に残るべき本だし、
神谷・浦井「経済学のための数学入門」1996年東大出版会や岡田章「経済学・経営学のための数学」2001年東洋経済等のように
学部生には「歯ごたえのある」現代的な経済数学の本を読む際に副読本として置く、前段階として学ぶ、等の意味でも非常に優れている。
数理経済学で大学院に行く場合は勿論、理論系で大学院・博士に行く予定の学部生は持っておいてほしい本の1つだと思う。

もし1点だけ難点を述べるならば、この本のタイトル・表紙だけを見て手に取る読者の多くは、恐らくこの本の想定の読者層よりは、
もっと「数式アレルギーの強い」層になる可能性が高い。この本は決して「数式アレルギー克服のための」本ではない。
(著者の大学では入試に数学科目が残っている、という表記を決して見逃してはならない。)
「入門」というよりは「基礎づけ」の意味での「基礎」と考えると、この本の読者層に合う気がするが、
入門という表示を見て誤解し、この本の対象層ではない層の人がこの本に嫌気を持ってしまう危険性があることを考えて、タイトルだけは星-1とする。

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