三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」 の感想
参照データ
タイトル | 三重スパイ――CIAを震撼させたアルカイダの「モグラ」 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ジョビー・ウォリック |
販売元 | 太田出版 |
JANコード | 9784778313463 |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学 |
購入者の感想
まるでスパイ小説か戦争映画のようなインパクトの強い劇的なプロローグ。
しかしそこからは、どこにでもいそうな気弱な若者がなぜCIA史上最悪の被害を出す自爆テロ犯になっていくのかが数々の事実を挙げながら丁寧に描かれる。
功を焦ったが故に組織を危険にさらす指揮官。その指揮官が功を焦る背景にある、情報機関内で女性であるゆえのハンディキャップ。
犠牲者のそれぞれの家庭の事情。
公式には暗殺行為には関与しないとされているCIAが無人機を使ってアフガニスタンやパキスタンで行っている行為。
タリバーンが普通の若者を自爆テロ犯に変えていく経緯。
どんな人間だったか取り上げられることのない「人格のない」テロリストが死を前に抱えた苦悩。
テロに倒れたCIA関係者の遺された家族が受ける国家の英雄としての特別な扱いの一方で、無辜の女性や子供がテロリスト殲滅の名の下にアメリカの攻撃の犠牲になる対比。
そして敬虔なカソリック信者で人道主義者を自認するCIA長官の苦悩。
著者はジャーナリストとして様々な角度から一つの大きな事件を取り上げ、ステレオタイプに切り捨てるのではなく出来るだけ一次情報に近付くことにより「実際には何が起きていたのか」その背景を描き出す。
下手な小説よりも圧倒的に引き込まれます。オススメします。
しかしそこからは、どこにでもいそうな気弱な若者がなぜCIA史上最悪の被害を出す自爆テロ犯になっていくのかが数々の事実を挙げながら丁寧に描かれる。
功を焦ったが故に組織を危険にさらす指揮官。その指揮官が功を焦る背景にある、情報機関内で女性であるゆえのハンディキャップ。
犠牲者のそれぞれの家庭の事情。
公式には暗殺行為には関与しないとされているCIAが無人機を使ってアフガニスタンやパキスタンで行っている行為。
タリバーンが普通の若者を自爆テロ犯に変えていく経緯。
どんな人間だったか取り上げられることのない「人格のない」テロリストが死を前に抱えた苦悩。
テロに倒れたCIA関係者の遺された家族が受ける国家の英雄としての特別な扱いの一方で、無辜の女性や子供がテロリスト殲滅の名の下にアメリカの攻撃の犠牲になる対比。
そして敬虔なカソリック信者で人道主義者を自認するCIA長官の苦悩。
著者はジャーナリストとして様々な角度から一つの大きな事件を取り上げ、ステレオタイプに切り捨てるのではなく出来るだけ一次情報に近付くことにより「実際には何が起きていたのか」その背景を描き出す。
下手な小説よりも圧倒的に引き込まれます。オススメします。