落語名人会 4 古今亭志ん朝 「文七元結」 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル落語名人会 4 古今亭志ん朝 「文七元結」
発売日1993-12-01
アーティスト古今亭志ん朝
販売元ソニー・ミュージックレコーズ
JANコード4988009278421
Disc 1 :『文七元結』<ぶんしちもっとい> 出囃子「三下がり中の舞」~マクラ
『文七元結』<ぶんしちもっとい> 長兵衛内
『文七元結』<ぶんしちもっとい> 佐野槌内証
『文七元結』<ぶんしちもっとい> あづま橋
『文七元結』<ぶんしちもっとい> 近江屋内
『文七元結』<ぶんしちもっとい> 翌朝
『文七元結』<ぶんしちもっとい> 再び長兵衛内~結末~追い出し
カテゴリミュージック » ジャンル別 » 日本の伝統音楽・芸能 » 落語・漫才

購入者の感想

昭和の名人と言うと、志ん生、円生の名を挙げる人も多いが、この噺に関しては、志ん朝こそ
本当の名人と言えるだろう。この噺は、マクラを除くと、1.長兵衛の長屋、2.佐野槌での女将の諌め、3.吾妻橋での身投げ騒ぎ、4.鼈甲問屋での真相、5.長兵衛夫婦とお久の再会の五つの場面構成となっているが、最後の場面で聴衆を唸らせるには、2と3を如何に丁寧に、しかも迫真の話芸で演じる必要がある。この高座での志ん生は、何一つ端折る事無く、実に丁寧に人物描写と心理描写を行っている。2.では、お久に同情する女将が、長兵衛を諌め、更生させたいが為に、女郎屋の女将に変わって行く描写、又、初めは軽い気持ち金を借りる積もりの長兵衛が、心底心を入れ替えて行く所、3.では、文七の自殺の決意を、言葉だけでは無く、文七の目で(円生はここまで突っ込んでいない)見極める場面と、長兵衛が金をくれてやる決意をするまでの描写、そして、お久は金が無くても死なないが、文七は死ぬから金をやると言う心情の吐露。これがしっかりと語り込まれている為、最後の場面で、聴衆が、何時お久が戻ってくるのかと感情移入してしっまている。
又、志ん朝の工夫は、他にも、お久が佐野槌を訪れた時刻を、円生の大引け(午前2時)過ぎから中引け過ぎに変えている。本所から吉原までは、女の足でも1時間程度。夜中に十七・八の娘が吉原まで歩くのは不自然として、志ん朝が加えたリアリティーだろう。
これだけの「文七元結」は、この志ん朝の後にも先に出る事は無いだろう。古典落語のファンにとっては、必携の名盤だと言える。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

落語名人会 4 古今亭志ん朝 「文七元結」

アマゾンで購入する
ソニー・ミュージックレコーズから発売された古今亭志ん朝の落語名人会 4 古今亭志ん朝 「文七元結」(JAN:4988009278421)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.