ルポ 児童虐待 (朝日新書) の感想

この巻頭にある”「鬼父母」と呼ばれた夫婦”という話が、今も心に残っています。
虐待をするのは「最初から鬼のような親」とは限らない。あまりにも哀しい話でした。

全国で発生する虐待事件、戦場のような児童相談所の現状、施設で生きる子どもたちの姿、それを支える保育士や職員たちの苦悩、全てが哀しく、せつなく、でもそこに関わる大人の「仕事だから」というだけではない「人情」「良心」も感じて少し救われました。

新書なので読みやすく、読みやすい割にはじゅうぶんすぎるほどに読み応えのある本です。