良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方 の感想

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参照データ

タイトル良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方
発売日販売日未定
製作者雨宮 美季
販売元技術評論社
JANコード9784774155944
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » IT

購入者の感想

この本は、「エンジニアや経営者のためのガイドブック」になるように書かれた、と「はじめに」にあります。
そして私が一読して感じたのは、特別な法律知識がない方への配慮が隅々まで行き届いているなぁ、ということです。
なので「エンジニアや経営者」が、自分たちでウェブサービスを提供していこうと考えたときに、「ここだけはきっちり検討しとかないと危ないよね」という点がひととおりカバーされている「ガイドブック」としてよくできた一冊だと思います。

この本は、利用規約という切り口から、ウェブサービスを提供するにあたってのリスクが網羅的に採り上げられているので、それだけ聞くと「メンドくさそう」と思ってしまいそうですが、全体の構成が良いおかげで、とても読みやすく仕上がっています。それもこの本の大きな特徴だと思います。
これからウェブサービスを提供する会社を作ろうというような方や、個人事業主としてスマホアプリを作って売っていこうというような方であれば、「リスクが高いところ」の土地勘を得るためにも、この本を読んでおくことを是非おすすめします。

全体の構成が良いと書きましたが、構成は概ね以下のようになっています。
1.この本が扱う範囲(利用規約、プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表示)を明確にする
2.ウェブサービスを提供しようとする(架空の?)起業家と弁護士の会話が展開される
3.2の会話の中から、サービス事業者とユーザーの間でトラブルになりがちなポイントを抽出する
4.3で抽出したポイント(16コ)を、一つ一つ丁寧に解説する(この解説が全体の4割くらいを占めます)
5.利用規約のひな形を示し、そのひな形について項目ごとに解説をする(かなり実践的な内容です)
6.ひな形の英訳版がついている!

喩えが的確かはわかりませんが、トラブルになりがちなポイントをそれぞれ「フムフム」と読み進めていって、それらが最終的にひな形に収斂されていく構成に、タランティーノ映画を観るような心地よさを感じます。

著者の雨宮先生はスタートアップベンチャーを専門に相談をされている弁護士です。
雨宮先生のこれまでの経験、事例、VBがよく引っかかるところを含めて完結かつ網羅的に記載されている書籍になります。

なぜ利用規約が必要なのかという点はスタートアップベンチャーにとってはなかなかとっつきにくいところがありますが実際に業務を行う際に必ず必要になる事項なので、難しそうという印象を取り払って本書を手にとって見ることがよいかと思います。
なお、利用規約の簡易版のひな形については雨宮先生の所属するAZX Professionals Groupの書式/雛型集の利用規約からPDF版をダウンロードすることができます。

(追記)
技術評論社 良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方−サポートページからWord版もDL可能となっていました。

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