芸術実行犯 (ideaink 〈アイデアインク〉) の感想

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タイトル芸術実行犯 (ideaink 〈アイデアインク〉)
発売日販売日未定
製作者Chim↑Pom(チン↑ポム)
販売元朝日出版社
JANコード9784255006642
カテゴリジャンル別 » ノンフィクション » アート・エンターテイメント » アート・芸術

購入者の感想

ロシア連邦保安庁前の跳ね橋に65メートルのペニスを描き、ロシアの政治に見事にNOをつきつけたヴォイナ。
リオの貧民街の階段に、そこで殺された学生の祖母の写真を大きく貼ったフランスのJR。
コーヒーブランドの看板に描かれた女性モデルを「誘拐」して(看板から女性だけ切り抜いて自分のギャラリーに展示した)、
広告主に身代金を要求したフランスのゼウス。
オキュパイ・ウォールストリートの発起人、カナダのアドバスターズ。
ご存知バンクシー。
そして彼らアクティヴィストたちの活動を巧みにサンプリングしているレディー・ガガ。

Chim↑Pomについて考える時に、縦軸の戦後日本のハイレッド・センターや岡本太郎(まさにChim↑Pomが「明日の神話」を話題に乗せた)や、
彼らの師匠にあたる会田誠がつくってきた前衛芸術の歴史と、
横軸として前述の世界の同時代のアクティヴィスト(という呼び方がいいのかどうかわからないけれど、
ストリートで社会を問い続けているアーティストたち)、強くその縦と横を意識しながら活動していることは知っておく必要がある。
それを予想外なことに彼らが自分自身の言葉で説明してくれていてなかなかわかりやすい一冊だし、
新しい世界のアート事情のレポートとなっている。
アート好きな人たちからは、そう言っても海外アーティストのレベルには遠く及ばないという意見があるだろうが、
往々にして当局が厳しい国のアーティストのほうが評価されやすく、
活動している国や地域の政治状況やメディアの成熟度とあわせて考える必要がある。
本書にそっと載せられた、広島の「ピカッ」で唯一耳を傾けてくれたのが被爆者団体だったり、
「明日の神話」騒ぎで文化部では扱わないと決めた新聞社のエピソードなどは、
自由なはずの日本でアートをやりつづける困難さを示している。

でもこの本ほんとに真面目だな。。本では遊ばないのか。

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朝日出版社から発売されたChim↑Pom(チン↑ポム)の芸術実行犯 (ideaink 〈アイデアインク〉)(JAN:9784255006642)の感想と評価
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